コラム >> 洪欣


アジアの眼〈86〉

アート・バーゼル香港

――アジアのアート・シーンを映す鏡

恒例のバーゼル香港の開催に合わせ、3月23日から香港に向かった。 アート・バーゼル香港は、スイスのアート・バーゼルが、2007年に設立されたアート香港を買収し、2013...

アジアの眼〈85〉

戦後日本美術のパイオニア

――GUTAI第二世代の抽象作家、前川強 Tsuyoshi Maekawa

3月20日、大阪箕面市にて前川強を取材した。今年90歳になる前川は、今なお現役の作家であり、ミシンと絵の具、さらに時にはボンドも併用して制作を続けている。 1936年生...

アジアの眼〈84〉

『光の中で時間を意識させてくれる抽象絵画の巨匠』

――フランシス真悟

今年もアートフェア東京が開催された。初日のVIP向けファーストチョイスの日に慌ただしい会場でフランシス真悟を取材することになった。 フランシス真悟は、芸術家の両親のもと...

アジアの眼〈83〉

バーゼルの温度(世界のアートフェアマップ)

アート・バーゼル(Art Basel)を巡ると、一年が終わる。3月末の「アート・バーゼル・香港」でアジアを統括し、6月中旬にスイス本部(バーゼル)での「アート・バーゼル」...

アジアの眼〈82〉

「音楽と物理学から、人間の内面世界を抽象絵画の形式で表現する」

――アメリカ現代美術家 ピーター•ワーイン•ルイス

年の瀬の12月29日、ニュージャージ州にあるピーター•ワーイン•ルイス氏の自宅スタジオを訪ね、取材を行った。 ジャマイカ・キングストン生まれのピーター氏は、ジャズシンガ...

アジアの眼〈81〉

「アートのある祈りの場所があればいいと思った。」

――韓国系アメリカコミッショナー Youngja KIM

東京からニューヨークに着いてまもなく、私はエルサルバドルとホンジュラスを訪れた。 韓国人宣教師たちは中南米の田舎町に家族とともに長期間暮らし、活動を続けている。そのスポ...

アジアの眼〈80〉

「愛と死と生をテーマに」

――中国のマルチタレントなアーティスト 王小慧

秋雨の降る上海で、兼ねてから取材したいと思っていた王小慧(シャウフイ・ワン)を、彼女の名を冠した「王小慧芸術館」で取材した。 彼女は天津生まれで、母親は音楽教授、父親は...

アジアの眼〈79〉

「帰ってきたアーティスト」

――ドイツ人現代美術家 ラインハルト・ポッズ

昨年2023年の春に『ある種の帰郷』をテーマに開催された個展に続き、ドイツ現代美術家ラインハルト・ポッズの個展が、今年もニューヨークのファーガス・マッカフリーギャラリー(...

アジアの眼〈78〉

「僕は毎日呼吸するように抽象絵画を描き続ける」

――単色画の巨匠 CHOI, MYOUNG-YOUNG

ソウルで雨の降る初秋、単色派の巨匠である崔明永Choi, Myoung-Young氏を取材してきた。 崔氏は1941年、黄海道のHaejuで生まれ、弘益大学大学院で絵画...

アジアの眼〈77〉

パリ生まれでニューヨークで花開いた80歳のダンサー

――NYキャッツキルで一人自在なミシェル・サンダース

ニューヨークのハドソン河沿いのキャッツキルという街でミシェル・サンダースの自宅アトリエを訪ねて取材してきた。真夏の陽射しがとても眩しい日、彼女のガーデンで私たちは果物をか...

アジアの眼〈76〉

「命と愛と平和」をテーマに立体作品を

――在米女性主義作家 Zhen GUO

ニューヨークの日曜日の朝、ウバーに乗って指定された作家のアトリエに取材に出かけた。 2023年、前回訪れたニューヨークでは、同時に展示会が開催されていた。Derfner...

アジアの眼〈75〉

「作品は鏡、それを通して命と アートの本質を映し出すもの」

――上海の抽象作家 陳墻

上海の宝山1919アートヴイレッジで、抽象絵画の代表作家の一人である陳墻(Chen qiang)氏を取材してきた。近作が並ぶアトリエは、わりと綺麗に整理整頓されていた。 ...

アジアの眼〈74〉

「アートは、多元性へ向かう橋渡し的な場を提供するもの」

――中国の現代美術家 胡項城

上海のPSA(現代芸術博物館)パワーステーション美術館で個展開催中の胡項城Hu Xiangchengを現場で取材してきた。 Asking Every Day天天問という...

アジアの眼〈73〉

「無くしたものは、形を変えて戻ってくるはずだ」

――肖像画を描き続ける現代美術家、童雁汝南

バーゼル香港に出掛けた際に、杭州をベースに作家活動をしている童雁汝南氏を取材した。 幼い頃、家ではお姉さんに絵画と書道の勉強をさせられていたが、みんなに黙って半年ほど一...

アジアの眼〈72〉

「砂漠にオアシスがあるように、アートは・・・」

――サウジで取材してきた日本が誇る国際評論家、南條史生

旧正月を忘れて久しい自分が今年は偶然にも大晦日にあたる2月9日に憧れのメキシコを訪れ、その後ニューヨークに行っては家具をアパートに運ぶ作業をし、東京に帰り着いたのはお月様...