DIY作品が若い消費者に人気 「体験型消費」トレンドを牽引

リズムの速い今の時代にあって、多くの人が「スローライフ」のライフスタイルを追い求めている。都市のビジネス空間にもスローを体験できる業態が次々に登場し、そのうちの1つがDIY(自分で作る)のハンドメイド工房だ。

DIY「作品」が若い消費者に人気

ビーズで作った自分だけのオリジナルのキーホルダー、自分で色を塗る石膏やソフトビニールのフィギュア……。最近、取材してわかったのは、若者はウィンドーショッピングをしたり、食事をしたり、映画を見たりするだけでなく、DIYのハンドメイドにも夢中になり始めているということだ。

5月24日に寧夏回族自治区銀川市にある商業施設「大閲城」にあるDIY「作品」体験店をのぞくと、指輪やライターから、くし、木剣、ウクレレまで、種類が豊富で多彩な手作りカリキュラムがそろい、大勢の若い消費者を引き付けている様子が見られた。

この店のオーナーの話では、DIY作品を作るのには通常1-2時間かかり、体験価格は100―1000元(約1900円―1万9000円)と幅があり、店にある完成品を買うこともできる。

来店者が多いのは週末で、そのほとんどが手作り体験を希望する。難易度の高い作品作りを選んだ場合、かなり時間がかかるので、完成まで数回に分けて作ってもいい。

同店を取材した時、店内にはペアリングを製作中のカップルがいた。既製品の指輪を買えば、指輪という点は同じで、同じ価格でより精巧なものが手に入るのに、なぜ自分で手作りして既製品を買わないのか。

DIYのもたらす「体験感」を大事にしたい

カップルの2人は、「DIYの作業がもたらす『体験感』を大事にしたいというのが主な理由。DIY作品の質は実はあまり重要でない。重要なのはかけがえのない気持ちを表わすこと。そしてDIYに挑戦する過程で、友だちや恋人と一緒に楽しい時間を過ごすこともできる」と話してくれた。

現在、これまでにもよく見られた陶芸や焼成調理などのDIY工房だけでなく、総合型DIY体験館も続々登場している。

デコレーション用クリーム接着剤で作る収納ケース、吊り下げて飾れるミニチュアハウス、土台の木製品に樹脂を流し込んで作る川の流れのイメージのコースターなど、さまざまなタイプのDIYを体験することができる。