再生医療最前線の研究成果とブレイクスルー
IARO第2回国際シンポジウムが東京で開催

6月18日、JSMHD(株式会社JS Medical Holdings)主催の国際抗老化再生医療推進機構(IARO)第2回国際シンポジウムの事前交流会が東京のGINZA SIXで開催された。

この交流会には、日本、中国、シンガポール、タイなど、さまざまな国や地域から90人を超える研究者や著名人が一堂に介し、株式会社JSMHDの蔡詩田CMOとバイリンガル司会者である任玲氏が進行役を務めた。

アジアを拠点に、世界を幸せに。株式会社JSMHDの創業者である桜宗佐代表取締役会長がまず挨拶し、高齢化社会に総攻撃を仕掛るとし、東京都港区にある当社グループのSENSHIN CLINIC 東京未来医療センターを拠点に、最先端の再生医療を駆使して健康寿命を延ばすと宣言した。予防は治療に勝るというポリシーのもと、究極のサービス業である医療を通じて人類社会に貢献していくと述べた。

桜宗佐会長は、日本初の超低線量CTを駆使したAI人間ドックと日本初の全自動幹細胞培養ロボットCPCの稼働、そして理化学研究所由来の第三世代免疫iNKT細胞を用いたがんワクチンと抗老化ワクチンの臨床応用を実現するという三大ブレイクスルーを発表し、さらに自身が華僑系であり、華人の血を受け継ぐ者として、「人命は地球よりも重し」という父の言葉が、医療現場で次々と立ちはだかるハードルを乗り越える最大のモチベーションになっていると感慨深げに語った。心をアジアに繋げ、世界へ愛を注ぐという、桜会長のスピーチに会場全体から大きな拍手が送られた。

画期的な研究開発成果の探求は、世界のトップ医療機関の注目を集めている。日本の東京逓信病院、タイの国立マヒドン大学、シンガポールの国立テマセクポリテクニック、台湾大学、台北医科大学の代表者らが交流会に参加した。額賀福志郎衆議院議長も多忙な公務の中、特別に出席し挨拶した。

東京大学名誉教授である東京逓信病院の山岨達也院長は挨拶の中で、桜宗佐会長とともに学んだ貴重な経験や、人類に安全で信頼できる再生医療を提供するための共同の取り組みについて振り返った。山岨院長は、今回のIAROシンポジウムを通じて、世界の人々の健康、特に健康寿命の延伸に貢献したいと述べた。

株式会社JSMHDの鈴木健児CEOは、同社の沿革と発展戦略を紹介した。1992年に桜宗佐会長が医療法人社団宗仁会を設立し、現在は12の医療機関を擁しており、2016年にはがん治療薬の開発機関である株式会社AMBICIONを、2019年には予防医療の最先端機構である株式会社JSMHDを設立し、2022年には再生医療を中心とする総合医療センターのSENSHIN CLINIC東京未来医療センターを開設し、顧客に総合的なソリューションを提供しているとした。

また、SENSHIN CLINIC東京未来医療センターの総院長であり、JSMHDの最高顧問であるリチャード・ヒデキ・カジンスキー氏は、老化は病気であり、予防は治療に勝るとし、病気も老化もない世界が間もなくやって来ると、すべての人が待ち望む未来のビジョンを示した。

『匠心』は中国中央テレビ(CCTV)の大型ドキュメンタリー番組で、偉大な職人の姿を描き、継承と革新の職人技を伝えることを目的としている。この番組のディレクターである黄碧瑶氏が、番組チームと共に来日し、桜宗佐会長と協力協定を締結した。株式会社 JSMHDは、『匠心』に選ばれた日本初の医療事業企業となった。

交流会のクライマックスでは、主催者が協賛企業や製品販売代理企業の代表者をステージに招き、出席者にプレゼントする賞品の抽選を行った。賞品には、株式会社バイオジェノミクスからプロバイオティクス由来の腸機能活性化サプリ、株式会社ONESTから水素トリートメント製品、亜細亜食品株式会社からアンチエイジング食用油4点セットなどが提供され、JSMHDが提供した賞品であるSENSHIN医薬品グレードヘルスケア製品NMNサプリは、香港総代理店である株式会社J&Cの代表が抽選を行った。

在日の二胡演奏家で「女子十二楽坊」の元メンバーである霍暁君氏による美しい音色の演奏の間、出席者は互いに歓談、交流した。中国整形美容協会日本代表の徐静波氏の挨拶により、交流会は盛況のうちに幕を閉じた。

6月19日、東京大学伊藤国際学術研究センターの講堂において、IARO第2回国際シンポジウムが開催され、世界の再生医療・アンチエイジング治療の最前線から優れた研究者・医療関係者が集い、人類の健康寿命の延伸、生活の質の向上、医療の可能性の探求に向けた研究成果を共有した。

IAROは、再生医療分野の可能性の追求、関連技術者の育成、新技術の安全性の向上、再生医療に関する総合的な企画・臨床研究・人材育成・産業協力などの支援とルートの提供を目的として、2023年3月30日に設立された。

バンコクデュシットメディカルサービスグループ(BDMS)の前CEOであり、マヒドン大学名誉教授のSomarch Wongkhomthong博士が、IARO第2回国際シンポジウムの開会スピーチを行った。同氏は、さまざまな国や地域の専門家との掘り下げた議論や協力を通して、より緊密な国際協力ネットワークを構築し、アンチエイジングと再生医療分野の課題に共に取り組むことを期待していると述べた。

シンガポールのテマセクポリテクニックの水産養殖イノベーションセンター長で、テマセクポリテクニック大学技術顧問の李志偉博士は、「水生動物幹細胞が再生医療の未来をリードする」と題した研究発表を行い、骨移植片の代用品としてのサンゴ由来のバイオマテリアルと、組織工学における水生動物幹細胞の利用について探求し、再生医療における水生生物の大きな可能性を示した。現在は生産と標準化という課題があるものの、継続的な研究により、再生医療におけるこれらのマテリアルの利用が推進され、海洋の力を利用して人間の組織を修復する新しい時代を切り開くとした。

タイ国家保健憲章の委員長であり、タイ王立ウェルネス協会ウェルネスグループの統括長であるKampon Sriwatanakul博士は、エクソソーム、老化細胞除去療法、心臓・腎臓治療における進歩について発表した。エクソソームはナノスケールの小胞として無細胞治療に使用され、老化細胞除去療法は体内から炎症性細胞を除去し、健康を促進する。iNKT細胞(インバリアントナチュラルキラーT細胞)は老化細胞を認識し、排除することで、加齢に関連した炎症と組織機能不全の軽減を助ける。心臓や腎臓の治療に幹細胞を直接投与することで、患者に従来の薬物や手術に代わるより効果的な治療法を提供することができるとした。

株式会社フルステム代表取締役社長の千葉俊明医学博士は、不織布を用いた自動培養システムにより、省エネルギー、省力化、高生産性を実現する次世代の細胞処理設備を紹介した。このシステムは省スペースを実現し、高密度培養を可能にし、細胞の老化を抑制し、生産性と品質を向上させる。フルステムは世界で唯一この技術を持つ会社である。

国立台湾大学の林泰元教授は研究の結果、胎盤絨毛間質膜由来の間葉系幹細胞(pcMSCs)が、著しい形質転換と血管筋生成の可能性を持つことを発見した。pcMSCsは、エストロゲン/プロゲステロン刺激に応答して血管新生と筋肉再生を促進し、重症四肢虚血のマウスモデルにおいて、血液灌流を改善し、筋肉の萎縮と線維化を回復させることで、臨床的治療の大きな可能性を示しているとした。

台北医科大学の黄彦華名誉教授は、老化関連疾患、特に早発卵巣不全(POI)とそれに関連する概日リズム睡眠−覚醒障害群の治療における幹細胞とその誘導体の可能性について検討した。iPS細胞(iPSCs)や間葉系幹細胞(MSCs)が様々な細胞に分化したり、有益な物質を分泌したりする能力は、老化に関連した疾患の治療選択肢を提供するとともに、細胞・遺伝子治療(CGT)の臨床的安全性の問題を強調した。

東京医科大学の梅津知宏准教授と黒田雅彦主任教授の共同研究により、加齢とがんパッセンジャー変異(PM)の関係が明らかになった。この研究では、リキッドバイオプシー技術により血液中の循環遊離DNA(cfDNA)中のパッセンジャー変異を検出し、加齢とともに蓄積するこれらのゲノム損傷ががん発生に与える影響を分析した。開発された新しい特性解析法は、がん診断、予後モニタリング、分子標的治療に応用でき、がんの早期診断やより効果的な治療のための重要な遺伝子情報を提供する。

タイのマヒドン大学熱帯医学部社会環境医学科長のPongrama Ramasoota博士は、IAROと共同で立ち上げたラボプロジェクトについて発表した。IAROラボの主な仕事には、老化細胞を減少させるためのiNKT細胞、IPSC、エクソソームの生産と検出、テロメアの長さの測定、老化関連サイトカインの検出、さまざまな病原体の迅速な検出、デングウイルスなどの疾患に対する治療抗体の開発などがある。最先端の研究とイノベーションを通じて、アンチエイジングと再生医療の発展に尽力していると述べた。

アイ・ピース株式会社の創業者兼CEOである田辺剛士博士は、自身とノーベル賞受賞者である山中伸弥教授とのつながりについて紹介した。設立したアイ・ピースによって、年間数千個の臨床グレードのiPS細胞を製造する独自の自動化システムを開発し、コストを劇的に削減し、アクセス可能性を拡大し、再生医療と修復療法の未来を前進させている。アイ・ピースの将来ビジョンは、誰もが生まれたときから自身のiPS細胞を持って、それを活用できるようにすることだとした。

株式会社Ambicionの研究開発マネージャーである洪台勲博士と彼のチームは、薬物送達システム(DDS)を用いてiNKT細胞を活性化し、がん細胞を攻撃する免疫系の能力を高める新しいがん免疫療法を発表した。この治療法は4T1乳がんモデルで顕著な効果を示し、腫瘍の成長を抑制し、腫瘍を持つマウスの生存期間を5倍に延長した。

東京医療センターの角田晃一博士は、声の問題に対するさまざまな革新的な治療法を開発してきた。喉頭・声帯機能の低下は嗄声(させい、声がれ)や誤嚥を引き起こす可能性があり、萎縮した喉頭筋を強化して対処する必要があると指摘した。角田博士は、侵襲的な手術を避けるために、反復・促進可能な幹細胞を注入することで声帯閉鎖と喉頭挙上機能を改善し、これに誤嚥を防ぐための自己リハビリ訓練を組み合わせることを提案している。

東京大学の耳鼻咽喉科主任教授である近藤健二博士は、加齢による嗅覚系統の衰えの原因と治療法について研究している。嗅覚障害は伝導性嗅覚障害と感音性嗅覚障害に分類されるが、後者は治療が難しく、エビデンスに基づいた薬もない。研究の結果、嗅覚ニューロンの変性と酸化ストレスが主な原因であり、酸化ストレスを軽減し基底細胞の増殖を促す治療が有効である可能性があること、また嗅覚粘液の代謝能力の低下も治療の入り口になる可能性があることがわかった。

SENSHIN CLINICTOKYO未来医療CENTER総院長で、株式会社JSMHD最高顧問のリチャード・ヒデキ・カジンスキー博士は、超低線量CTとAIを組み合わせた画期的な健診システムを紹介した。同システムは、被ばく線量の低減と画像解析の高度化により、診断精度の向上と疾病の早期発見を実現し、早期がんや血管疾患の発見に高い効果を発揮し、患者の予後改善と医療費削減に貢献するとともに、日本のみならず世界の予防医療のイノベーションの発展を推進する。

IARO第2回国際シンポジウムは、最新の科学的ブレイクスルーと技術革新を紹介しただけでなく、高齢化社会に限りない希望と可能性を示した。シンポジウムの成功は、JSMHDの科学研究と医学の進歩に対する絶え間ない追求、そして卓越したリーダーシップを実証するものである。シンポジウムは学術的な饗宴であると同時に、変革の始まりでもある。このシンポジウムがもたらした革新的なアイデアや治療法は、将来の医療現場において重要な役割を果たし、健康で長生きしたいという数え切れないほどの人々の夢の実現をサポートするだろう。

このシンポジウムに参加し、支援したすべての人々に敬意を表したい。彼らの努力と献身は医学史に永遠に刻まれるであろう。共に第3回IARO国際シンポジウムの開催に期待したい。