「ジブリパークとジブリ展」が東京で開幕
スタジオジブリの魅力を余すところなく体感

© Studio Ghibli

 

 

スタジオジブリが史上初となる団体での「名誉パルムドール」受賞を果たした第77回カンヌ国際映画祭の記憶も新しい中、6月28日、「ジブリパークとジブリ展」が東京で開幕した。

この展示会は、スタジオジブリが制作する映画を飛び出し、「宮崎吾朗氏の頭の中のジブリを具現化」した公園施設「ジブリパーク」の魅力を紹介するものになっている。

宮崎吾朗氏が構想段階から制作全体を指揮したジブリパークは、愛知県長久手市の愛・地球博記念公園内に5つのエリアで展開されている。「ジブリの大倉庫」「青春の丘」「どんどこ森」「もののけの里」「魔女の谷」と名付けられた各エリアでは、ジブリ作品の世界を余すところなく楽しむことができる。

 

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東アジアを中心とした海外展開に期待

同日開催された「開会セレモニー&プレス内覧会」では、宮崎吾朗監督が登壇し、ジブリパークと展示に対する思いを語った。

冒頭、「美術館よりも倉庫での展示が似合うと思う」と述べ、「こうしてこれまでの仕事をまとめていただくと、いつでも引退できるかな」とジョークを交えて会場を沸かせた。

そして、「基本的には家として使えるようにしている」と語り、今後、薪でご飯を炊いたり、暖をとったりするイベント開催に向けて、現在、スタッフが準備中とのこと。宮崎監督は「『ハウルの動く城』のお風呂はとても気持ちいい」と実感を込めて語り、ジブリ作品のリアルな再現にこだわったことを強調した。

 

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さらに、東京展で初お披露目となる「魔女の谷」のメリーゴーランドについては、「メリーゴーランドの馬と同じものを2つ新たに製作して展示している。乗れるように作ってあるので、ぜひまたがって写真を撮っていただければ」と述べ、来場者に楽しんでもらえる工夫を紹介した。

また、現在巡回中の「ジブリ展」について、「国内の巡回が終わったら東アジアを中心に海外への展開の話もいただいている」と明かし、今後の海外展開にも期待が寄せられている。

 

◆展示の見どころ◆

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①ジブリパークの制作資料や試作品を公開!

宮崎吾朗監督によるジブリパークの制作過程と誕生の舞台裏を、貴重な制作資料や試作品とともに紹介。また、「三鷹の森ジブリ美術館」や「サツキとメイの家」などの建築物が完成するまでの裏側が見られる。

 

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②立体展示でジブリパークを体感

ジブリパークの「ジブリの大倉庫」で開催中の企画展示「ジブリのなりきり名場面展」から、映画『千と千尋の神隠し』の名シーンを再現。カオナシの横に座って主人公の千尋になった気分を味わえ、映画『となりのトトロ』でおなじみのネコバスも登場。

 

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③アニメーションの世界をつくる

宮崎吾朗監督の映画『ゲド戦記』『コクリコ坂から』を多くのイメージボードや背景美術等で紹介。三鷹の森ジブリ美術館で行われた「アーヤと魔女展」も登場し、アニメーション映画の制作過程を知ることもできる。

 「ジブリパークとジブリ展」は、スタジオジブリの魅力を存分に体感できる展示会として、多くの来場者を迎え入れることだろう。

 

開催概要

日程:6月28日(金)~9月23日(月・休)

会場:東京・天王洲 寺田倉庫「B&C HALL/E HALL」

※日時指定予約制