時速1000キロの高速リニアモーターカー実験線が着工

山西省重点プロジェクトである「高速飛車」(高速リニアモーターカー、以下「高速リニア」)山西省実験室始動式、並びに大同(陽高)実験線プロジェクト定礎式が5月24日午前に行われた。

テクノロジーの先端分野

超高速低真空チューブ磁気浮上交通システムの高速リニアプロジェクトは、山西省党委員会がテクノロジーイノベーションを強化し、鉄道交通テクノロジーの先端分野への進出に力を入れるための重要な意思決定だ。

中北大学と中国航天科工集団第三研究院が共同建設する高速リニア山西省実験室は、高速リニアシステム全体技術、マルチフィールドカップリング動力学技術、磁気浮上・リニアドライブ技術、高動的検査測定・スマート診断技術研究という4方面の研究と、中間試験拠点である低真空チューブ磁気浮上高速飛車フルスケール実験線の建設を重点的に展開する。

最高時速4000キロに

プロジェクトではまずフルスケール実験線を1本建設し、将来的には超高速リニアに低真空チューブ磁気浮上キーテクノロジー実験プラットフォームを提供する。

中北大学電気・制御工学院の馬鉄華院長によると、高速リニアは超伝導磁気浮上技術を利用し、地上との接触を回避することで摩擦力を取り除く。内部が真空に近いチューブにより空気抵抗を大幅に弱めることで、時速1000キロ以上で地面近くの浮上走行を実現する。

よりスピーディ、より便利、より快適、より安全で、さらに経済的という特長がある。馬氏は「高速リニアは1秒間で秒速300メートルまで加速できる。これは従来の銃弾の速度に相当する」と述べた。

馬氏によると、高速リニアは低真空と磁気浮上という2大技術により、現在の高速鉄道の時速350キロを遥かに上回る潜在力を持つ。将来の高速リニアの速度は時速1000キロを超える可能性が高く、さらには3000キロや4000キロに達する可能性もあるという。