大分県と言えばやはり温泉で有名だ。“別府地獄めぐり”は昨年中国メディアが選んだ「見なきゃ後悔!日本の十大絶景」にランクインしている。また、全国ブランドの関あじ・関さば、フグ、おおいた豊後牛などの高級食材も魅力だ。「中国の皆様には、是非大分県に訪れていただき、日本一の温泉や、美味しい食、そして何よりも心温かな県民と触れ合って、楽しんでいただけるよう願っています」。九州地方知事会会長を兼任する広瀬勝貞知事はこう語った。
日本一のおんせん県おおいた♨味力も満載
—— お勧めの観光地や特産品などについて教えてください。
広瀬 大分県は緑の山々や青い海、草原や渓谷など豊かな自然に恵まれています。特に温泉は、源泉数、湧出量ともに日本一を誇り、日本を代表する温泉地である別府温泉、由布院温泉はもとより、炭酸泉や泥湯、冷泉など個性あふれるバラエティ豊かな各地の温泉も楽しめます。加えて、豊かな自然に育まれた様々な食材の宝庫でもあることから、「日本一のおんせん県おおいた♨味力も満載」を観光PRのキャッチフレーズとしているところです。
歴史的遺産も魅力的です。全国で4万以上ある八幡宮の総本社である宇佐神宮や、国宝の臼杵石仏をはじめとした磨崖仏などの史跡、再来年には開山1300年を迎える国東半島宇佐地域の六郷満山などは訪れる人々に悠久の時を感じさせます。
芸術文化・スポーツにも力を入れています。昨年4月に大分県立美術館(OPAM)がオープンしましたが、建築界のノーベル賞と言われるプリツカー賞を受賞した坂茂氏が設計し、本県の芸術文化を発信する拠点となっています。
また、2019年に日本で開催されるラグビーワールドカップでは、全国12の開催都市の一つとして、多くの観光客を期待しています。
「食」の魅力としては、全国ブランドの関あじ・関さば、フグ、おおいた豊後牛などの高級食材をはじめ、全国品評会で18年連続団体優勝の乾しいたけや、特産のかぼすなど素晴らしい食材が楽しめます。また、温泉の蒸気を活用した地獄蒸し料理なども観光客に人気があります。
海地獄
中国からの観光誘客の取組
—— 中国からの観光客誘致の取組について教えてください。
広瀬 中国から日本への観光客が急増していますが、本県についても同様で、2015年の外国人宿泊観光客数は約77万人、対前年で1.9倍の伸びとなっているのに対し、中国から大分県への宿泊客数は、約5万7千人、対前年では2.7倍とそれを上回る伸びとなっています。
しかしながら、本年4月に発生した熊本地震の影響により、別府や由布院など、中国の皆さんにも人気の観光地の宿泊客数が一時落ち込みましたが、観光誘客キャンペーンや旅行クーポンの発行など、緊急の復興対策に取り組み、現在では、対前年の9割近くまで回復したところです。
施設面では、ホテル、旅館、観光施設等のWi-Fi環境の整備に取り組んでいるほか、本年7月には、中国語をはじめ12か国語に24時間対応できる県独自の多言語コールセンターも開設しました。
また、昨年「おんせん県おおいた」のPR動画として、温泉でシンクロナイズドスイミングを演じる「シンフロ」を作成したところ、公開2か月足らずで再生回数が100万回を超える大反響となりました。現在では、中国語版のPR動画も併せて公開していますので是非ご覧いただければと思います。今後とも、こうしたメディア等を活用した情報発信にも努め、中国からの観光客誘致に取り組んでいきたいと思います。
地獄蒸し料理
中国との様々なご縁
—— 大分県と中国との交流について教えてください
広瀬 2003年から上海市との各分野における交流を深めてきており、2006年には、上海市に大分県上海事務所を設置し、経済交流はもとより、観光客誘致や文化、教育などの交流促進を図ってきました。
また、2011年には内陸地方の湖北省を訪問しましたが、ここの省都、武漢市と大分市とは35年以上にわたる友好交流関係があることもあり、その後、様々な分野で交流促進が図られています。
大分県には、世界77か国・地域から3,380名の留学生が集っていますが、人口当たり留学生数では日本一です。その中でも、中国からの留学生が最も多く、944名と全体の約3割を占めています。中国人留学生の皆さんは、県内各地域に溶け込んでおり、地域との交流も進んでいます。
大分県立美術館
進取の気性に富む県民性
—— 大分県の県民性について教えてください。
広瀬 近世、大分の地を治めた大友宗麟は、キリスト教や西洋文化をいち早く積極的に取り入れたことから、現在の大分市や臼杵市には中国船やポルトガル船が入港し、盛んに貿易が行われていました。
このように、大分県民は、古くから進取の気性に富み、海外の文化や外国人の受け入れに寛容で、温かなホスピタリティーを持っています。どうか中国の皆さんには、是非大分県に訪れていただき、日本一の温泉や、美味しい食、そして何よりも心温かな県民と触れ合って、楽しんでいただけるよう願っています。
(写真は大分県提供)
トップニュース
![]() |
2023/10/5 |
|
![]() |
2023/10/12 |
|
![]() |
2023/9/12 |
|
![]() |
2023/9/6 |
|
![]() |
2023/9/6 |
|
![]() |
2023/6/12 |