文化庁が中日国交正常化50周年を記念する文化・クリエイティブ商品を助成

元宵節(旧正月15日)に当たる2月15日午後、黄山美術社の陳建中社長、本誌編集長の蒋豊、平山郁夫シルクロード美術館の平山東子館長一行が、東京中国文化センター、日中文化交流協会、中国駐日本大使館、日中友好会館を訪れ、文化庁の文化芸術振興費補助金事業に採択されたシルクロードビールを贈った。

 

 

在日「文展大王」と称される黄山美術社の陳建中社長の陣頭指揮の下、近年、平山郁夫シルクロード美術館は仔細で正鵠を射た多彩で豊富な巡回展を中国各地で開催し、中日文化交流および両国国民の相互理解の促進に大きく貢献してきた。

陳建中社長の説明によると、中日国交正常化50周年に当たって、文化庁の「文化芸術振興費補助金」の対象事業として、著名な画家である故平山郁夫氏による三幅の美しい絵画が、山梨県産の3銘柄のビールのラベルにそれぞれ施されることが決まり、中日文化交流を記念する贈答品として用いられることになったのだという。

平山東子館長は次のように語った。「文化庁の補助金対象事業に採択されるのは容易なことではありません。文化庁は事業の選定、構想、創作、内容等について、厳格な審査を行います。この度、平山郁夫先生の作品が山梨県産ビールの宣伝素材に選ばれ、瓶のラベルに使用されたことで、平山郁夫先生の芸術作品の芸術的価値および、平山先生が生前に取り組んでこられた日中文化交流の歴史的意義を再認識しました。同時に、これは、日中の文化交流の成果が日本の地域経済の振興を促進するという意味において、模範的事例でもあります」。

 

 

旧正月15日の東京中国文化センターは、まだ提灯や飾りに彩られ、新年の祝賀ムードに包まれていた。東京中国文化センターの玄関口では、羅玉泉主任が平山東子館長、陳建中社長らの客人を嬉しそうに出迎え、平山館長に語った。

「われわれは、平山郁夫先生が数十回にわたってシルクロードを訪れ、多くの著名な作品を創作され、中日文化交流に多くの果実をもたらされたことに心から敬服致します。われわれ東京中国文化センターの全職員も、かつて平山先生の作品や美術館所蔵の芸術品を鑑賞し、平山先生の芸術を追求する精神を学ぶため、山梨県の平山郁夫シルクロード美術館を訪れたことがあります。中日国交正常化50周年の佳節に、平山先生の作品がラベルになったビールが、文化庁の文化芸術振興補助金事業に採択され、中日両国の国民感情に温もりをもたらしました」。

 

 

かつて、黄山美術社と共に『漢字三千年展』を主催した日中文化交流協会も、平山東子館長、陳建中社長一行を温かく迎えた。長年、中日文化交流に携わってきた日中文化交流協会の中野暁専務理事は、「文化庁のこの度の文化・クリエイティブ商品への助成は、日中文化交流活動におけるイノベーションであり、国交正常化50周年に採択されたことに、深い意義を感じます。日中両国国民の交流と相互理解にとって、文化は欠くべからざるものです」と語った。

 

 

中国駐日本大使館文化部の石永菁公使参事官は次のように語った。「中日国交正常化50周年を迎え、われわれは次の50年の中日両国の発展および青少年の交流を、より重要視しています。この度の文化庁の助成は、中日文化交流の『井戸を掘った人』の恩を忘れることはないとの精神を示すとともに、これからの世代にプラスの影響をもたらすでしょう。瓶のラベルに記された『シルクロード』の文字は、中日文化交流の歴史と伝統、先人の跡を引き継ぐことの意義と価値を表しています」。

 

 

中日友好会館の黄星源中国代表理事は、元宵節の祝賀ムードの中で一行を歓迎し、次のように語った。「中日国交正常化50周年の元宵節に、このような贈り物を頂戴し、温かな気持ちになりました。この商品は日本の政府から民間、首都から地方に至るまでの、中日友好交流の進展の表れです。中日国交正常化からの50年の歴史は、順境にあっても逆境にあっても、中日文化交流と中日友好を促進することは、不可逆的な時代の潮流であることを証明しています」。

芸術はすべてを内包し、ひとつの文化・クリエイティブ商品が両国国民の心に温もりをもたらす。中日の文化交流も同じく、革新を進める中に前進がある。