逆境の中、躍進する日本華僑不動産協会が東京で忘年会を開催

 

錦織のようなアカギの街路樹と銀色に輝く三日月が美しい12月10日夕、東京の赤坂プリンスクラシックハウスで、日本で最も若い華僑団体一般社団法人日本華僑不動産協会の忘年会の幕がゆっくりと上がった。

日本で不動産業を営む華僑華人が、自発的に忘年会や懇親会を開くことは珍しいことではないが、赤坂プリンスクラシックハウスで行われた忘年会には特別な意義があった。一般社団法人日本華僑不動産協会は、2カ月前にこの場所で産声を上げ、日本の華僑団体の空白を埋めるとともに、日本で不動産業に従事する華僑華人の拠り所となる「家」の誕生が告げられたのである。業界団体の設立によって、実効性と公平な規範が担保され、理解を深め情報を交換するためのプラットフォームが確立され、相互扶助のもとでの発展が保障されたのである。この日の忘年会は、これまでの成果を総括するとともに、今後を展望する集いとなった。本誌編集長の蒋豊が進行役を務めた。

 

はじめに、日本華僑不動産協会の会長を務める大成不動産ホールディングスの野村昌弘代表取締役があいさつし、来賓ならびに中日各界の友人に対し、協会および業界への多方面にわたる支援に謝意を述べ、「涅槃」という言葉でスピーチの核心を語った。「2年近く続くコロナ禍は、社会の各界に甚大な打撃を与えました。しかし、日本で不動産業に従事する華僑華人がこうして一堂に会して、拳を固く握り、逆境の中、日本の不動産市場に出陣して一里塚を打ち立て、再び甦ったのです(鳳凰涅槃)」。

野村昌弘会長はさらに、会員企業へのサービス向上と情報交換の充実を図るため、日本華僑不動産協会は設立後、日本全国の会員企業を網羅して、主要な不動産の登録と取引システムを提供し、瞬時の情報交換を可能にするとともに、各種保険と金融サービスを継ぎ目なくリンクさせ、華僑華人企業の発展に重要な役割を果たし、華僑華人の住まいの充実に確かなサービスを提供していると語った。

「価値ある社会団体、使命ある社会団体」。これは、日本華僑不動産協会の幹事長を務める大誠不動産の石川港代表取締役社長が協会に寄せる期待である。氏は次のように語った。「協会は『顧客第一、信義誠実、果敢なる事業展開、共同発展』の理念に則り、いくつかの革新的なプロジェクトを進めているところです。明年、協会は新たな輝きを生み出すべく、月々に活動を展開していきます」。

協会の理事を代表して、黒沢智久理事が次のようにあいさつした。「理事の皆様は心を一つに団結し、協会の発展のために中心的役割を果たしてこられました。新しい年も引き続き、協会が橋渡し役を担い、指導的役割を果たし、不動産業界のイノベーションを促進し、海外の華僑華人の発展を後押しし、国家のイメージアップのために、さらなる成果を打ち立てていくことを望んでいます」。

 

日本華僑不動産協会の設立と発展には、日本の政財界も大きな関心を寄せ注視している。鳩山由紀夫元首相は祝電を寄せ、協会がコロナ禍に屈することなく発展を遂げていることを称え、協会のさらなる活躍に期待を寄せた。衆議院議員で、全国旅行業協会の会長を務める二階俊博氏はメッセージの中で、日本華僑不動産協会の忘年会の開催を祝福し、中日両国人民が民間交流を一層進め、両国の友誼が促進、強化されるよう望んだ。

 

その後、忘年会は会員間の交流の時間へと移った。協会の主要責任者および会員と中日の各界代表による記念撮影の後、三和グループ会長で協会の監事を務める施盛大氏が乾杯の音頭をとった。氏は列席のゲストに贈るため、赤地に中国国旗をかたどったマスクを持参し、会場全体を「チャイナレッド」に染め、来る年の全参加者の事業の大発展を祈念した。

 

猛将が一瞬にして美女に変わる。中国伝統芸能の絶技「変面」が忘年会の会場に花を添えた。獅子舞が躍如としてゲストの近くまでやって来て、遊び戯れ、満場の喝采を浴びた。孫悟空が帽子に着けたキジの尾羽を揺らしながらステージに上がり、銅鑼や太鼓、胡弓が奏でるリズムに合わせて、手にした如意棒をよどみなく振り、行く手を阻む妖怪変化を一掃する。上品で抑揚のある筝の演奏が披露され、美しい東洋の音律がゲストを魅了した。多彩なパフォーマンスと活発な交流が繰り広げられ、会場の熱いムードが冷めることはなかった。

 

日本華僑不動産協会の忘年会は大盛況のうちに幕を下ろした。参加者一同で乾杯し、虎年の到来を楽しみに、「猛虎下山、2022年にまたお会いしましょう!」と歓声を上げ、再会を約し合った。