在日華僑の蒋暁松氏が「旭日中綬章」を受章

 

4月29日、日本の各主要メディアは日本政府が発表した春の叙勲受章者名簿を掲載した。中国本土出身で68歳の蒋暁松氏が「旭日中綬章」を受章した。叙勲の理由は「中日関係及び両国の相互理解の促進に重要な貢献を果たした」というものである。

日本で叙勲制度が始まったのは1875年で、日本の文化と歴史を発揚する制度として今日まで続いている。その最高位は「大勲位菊花章」と「桐花大綬章」で、通常、内閣総理大臣や衆議院参議院の議長、最高裁判所長官の三権の長を務めた日本人に贈られる。

外国人への叙勲には「旭日章」と「瑞宝章」がある。「旭日章」は、社会の様々な分野において顕著な功績を挙げた人物に贈られ、「瑞宝章」は公共的な業務に長年にわたり従事して功労を積み重ね、成績を挙げた人物に贈られる。「旭日章」には「大綬章」、「重光章」、「中綬章」、「小綬章」、「双光章」、「单光章」の六種類がある。1983年以来の中国本土からの受章者は累計で45名。その中で、「旭日中綬章」及びそれ以上の等級の受章者は11名で、内訳は、政府機関の要職にあった者が8名、教育従事者が3名である。

中国本土の民間人が叙勲を受けるのは蒋暁松氏が初めてである。氏は政府関係者ではないが、「ボアオアジアフォーラム」の設立を提唱し、第一期、第二期の副理事長を務めた。数十年にわたる中日交流活動において、氏は新中日友好21世紀委員会の中国側の委員、秘書長を務め、両国関係の発展のため、常に重要な働きをしてきた。

日本政府は叙勲を決定する際、中国政府に意見を求め正式に同意を得たという。蒋暁松氏はまた、叙勲受章者の中でも、受章時に日本に滞在し第一線で活躍する数少ない外国人の一人である。

氏は本誌の取材に答えて次のように語った。「この度、日本国より『旭日中綬章』を賜ったことは、大変な栄誉であり誇りです。叙勲に当たって日本政府は中国政府の承認を得たと聞いています。両国政府が、私が長年にわたって両国の友好と相互理解の促進に努めてきたことを評価し称賛してくれたことに感謝しています」。

『日本国憲法』第7条第7号には、「栄典の授与は、天皇が内閣の助言と承認により国民のために行う国事行為の一つ」とある。したがって、叙勲の授与式は毎年皇居で行われるが、新型コロナウイルス感染症拡大の影響で、5月14日に予定されていた授与式は延期されることとなった。