中国銀行日本人民元業務クリアリング銀行が東京で開業

4月17日、中国銀行日本人民元業務クリアリング銀行の開業式が東京で盛大に開催され、福田康夫元首相、在日本中国大使館の程永華大使、中国銀行の陳四清董事長及び、中日両国の金融監督機関、金融界、商工業界の代表ら400余名が出席した。2018年10月、中国人民銀行は、中国銀行東京支店に日本における人民元業務クリアリング銀行としての権限を与えていた。クリアリング銀行の正式開業により、中国銀行は現在までに世界12カ国・地域に人民元クリアリング業務を展開し、世界の主要な国際金融センターをカバーすることとなった。

開業式では、福田康夫元首相、程永華大使、陳四清中国銀行董事長、大矢俊雄財務省審議官、内田眞一日本銀行理事が挨拶を行った後、他の来賓らとともにテープカットを行った

陳四清中国銀行董事長が挨拶に立ち、各界から訪れた参列者に歓迎の意を述べた後、「人民元業務クリアリング銀行の設立によって、中日両国の経済協力に新たな活力が注がれ、東京の国際金融センターとしての地位に新たな原動力が提供されます。そして、中国銀行にとっては、全世界の決済ネットワークを完備し、両国の顧客により良いサービスを提供するための新たな契機となるでしょう。中国銀行は最も早く日本市場に参入した中国資本の金融機関であり、中日の経済交流を担う主要銀行となっています。日本人民元業務クリアリング銀行の開業により、中国銀行はグローバル化、総合化といった優位性を十分に発揮し、二国間の貿易・投資を円滑化し、両国の経済発展の促進、国民の福祉向上のために、さらなる貢献をしていくでしょう」と語った。

福田康夫元首相は、中国銀行日本人民元業務クリアリング銀行の開業に祝意を述べた後、「私はボアオ・アジアフォーラムの責任者を担当したこともあり、日中経済の発展に注力してきました。この度の人民元業務クリアリング銀行の開業によって、日中両国の経済協力がさらに深化することを願っています」と挨拶した。

程永華大使は、「中国銀行日本人民元業務クリアリング銀行の開業は、中日両国首脳の相互訪問による大きな成果であります。中日両国はアジア及び世界の主要経済国であり、人民元と日本円は共に特別引き出し権(SDR)通貨バスケットに採用されており、金融面における協力は中日経済協力の重要な構成要素となっています。東京に人民元業務クリアリング銀行が設立されたことによって、中日間の貿易投資における人民元決済は有利となり、企業の為替コストを軽減し、為替レートによるリスクを効果的に回避できるだけでなく、二国間貿易における投資の円滑化を促進し、両国及びアジア太平洋地域の経済発展に大きく寄与することでしょう。今後、中国の金融システム改革及び金融の対外開放を継続的に推進することによって、中日の金融面の協力には大きな展望が開けてくることでしょう」と述べた。

中国銀行はグローバル化と総合化が最も進んだ中国資本の銀行であり、「新時代の世界一流銀行の構築」の発展戦略のもと、クロスボーダー人民元業務の発展を長年推進し、クロスボーダー決済の優位性を活かし、人民元の国際化を継続的に推し進めている。中国銀行は今後も、グローバル業務能力を向上させ、人民元業務クリアリング銀行としての職責を果たし、日本の金融機関との業務提携を強化していくとともに、日本での人民元取引及びクロスボーダー取引を促進し、中日両国の企業に効率性と利便性の高い金融サービスを提供し、両国の経済・投資の往来における「金融の架け橋」として、さらなる役割を果たしていく。