衆聯セントラルキッチン視察団が来日
日本の優れたマネジメントを学ぶ

中国国内でセントラルキッチンへのニーズと食の安全に対する要求が日増しに高まる中、セントラルキッチンが中国の飲食業界で注目を集めるようになり、多くの企業や学校が相次いでセントラルキッチンのシステムを導入し、食品の安全加工と機械化生産の双方向管理に積極的に取り組んでいる。

今、中国でセントラルキッチンは正に発展の黄金期にあり、大事な時であるが故に、先進の体験から学び続ける姿勢を忘れてはならない。それには、海外に足を伸ばし国際交流を行うことが必要である。現在、日本は、セントラルキッチンの発展においては成熟期にあり、中国は、その長年の試行錯誤を経た経験と進化を続ける日本企業の管理方法から学ぶべきである。そこで、この度、日本セントラルキッチン工業株式会社、『人民日報海外版日本月刊』、衆聯(中国)セントラルキッチン研究院は日本セントラルキッチン視察団を組織し、4月14日、桜花爛漫の日本へ出発した。中国各地から訪れた9名の業界関係者が、日本のセントラルキッチンを視察し先進の経験を具に学んだ。

今回、衆聯セントラルキッチン視察団は大阪から日本入りした。4月15日、一行は先ず、関西国際空港で機内食を提供するAASC(株式会社エイエイエスケータリング)の機内食の生産拠点を視察した。現在、関西国際空港で機内食を提供する業者の中では最大規模を誇り、一日に2万5000食の機内食の生産が可能で、フランス航空、ルフトハンザドイツ航空、中国東方航空、デルタ航空等、世界的に有名な航空会社をはじめとする国内外の30社余りの航空会社に機内食を提供している。副社長自ら、視察団に機内食生産拠点の概要を紹介。食品安全の観点から、見学者がキッチン内に入る際には、体温測定を行い、担当者から消毒の仕方についての説明があった。見学を終えた一行は、十数年間この業界で働いてきた中で、最も整備され最も清潔で、最も規範化され、最も合理的に設計されたセントラルキッチンであると、口々に感想を語っていた。

4月16日、視察団一行は愛知県豊田市を訪れ、トヨタ自動車の発展の歩みを学んだ。「トヨタ生産方式」が世界に大きな影響を与えたことは有名である。適時性、オートメーション化、経営ダッシュボードモデル、作業標準化、リーン・マネージメント等の生産管理理念はトヨタのコア・コンピタンスと言うことができる。そして、その生産管理システムは世界で目標とされる重要なベンチマークである。工場からショールームに至るまで体現された、トヨタの新たな理念、新たな技術、新たな文化は見学者たちの心に深く刻まれた。

4月17日午前、視察団一行は埼玉県の鳩山町立学校給食センターを訪問した。福島所長から、「当給食センターは改築して一年余りですが、町内の三つの小学校と一つの中学校に、一日800食近くを提供しています。厳格な総合衛生管理HACCPの認証を受けた設計によって、安心・安全な給食を子供達に提供しています。」と紹介があった。

日本セントラルキッチン工業株式会社の夏善志社長が視察団に同行した。夏社長は、セントラルキッチン設計のプロとしての観点から、キッチン機器、排水システム、排煙処理システム、衛生管理上の設計原理及び使用方法について説明を行い、一行の様々な疑問を解き、中国のセントラルキッチンの良好な発展に期待を寄せた。

4月17日午後、一行はタニタ食堂を視察し、同社が提唱する健康的な食事習慣について学んだ。一行は健康機器による健康診断の後、カウンセラーからアドバイスを受け、食事と健康についての認識を新たにした。それは、調理の際に献立の味と栄養バランスを考慮するだけでなく、利用者に食事の速度や食品の温度等についても指導する必要があるということだった。

4月18日午前、一行は日本最大の「食」の業務用展示会である「第22回ファベックス2019」(東京ビッグサイトで開催)を訪れ、最新のセントラルキッチン機器を視察した。一行は考えを巡らせたり、積極的に質問を発したり、探究心を覗かせていた。その堅実的な姿勢と旺盛な知識欲に、出展した日本企業はみな称賛を惜しまなかった。

今回の7日間の訪日視察は大きな収穫をもたらした。衆聯(中国)セントラルキッチン研究院の馮院長は今回の訪日視察を総括し、「我々が日本を視察に訪れたのは、日本の設備や技術はさる事ながら、細かい部分や姿勢を学ぶためです。中国のセントラルキッチンが今後も成長の勢いを止めることなく、日本の管理システムや姿勢から学び、さらなる発展を遂げていくことを心から願っています」と話した。