障がい者アートの素晴らしさを広く多くの人々に!
「2019パラアートTOKYO国際交流展」を開催

 
自身の作品の側で記念撮影する八木道夫さん(左:作品名『鳥が…』)と何立峰さん(右:作品名『国粋』)

2月1日から5日まで、「2019パラアートTOKYO国際交流展」が、『東アジア文化都市2019豊島』パートナーシップ事業の一環として、としまセンタースクエア(豊島区役所本庁舎1階)内で開催された。

「パラアート展」は2009年に第1回を開催し、今年で5回目を迎えた。障がい者アートの幅広い活動と作品の認識を東京から広く国内外に発信し、国際間の交流と、障がい者芸術の充実と拡大を計ることを目的としている。

今回は、日本・中国・韓国を中心に、世界30カ国の障がい者が制作した絵画、書など約200点が展示された。この展覧会を機に、障がい者芸術の魅力に触れて、障がいのある方の活躍の場がさらに広がることが期待されている。

オープン当日、会場に居合わせた日本人画家の八木道夫さんは「作品を観る限り、“障がい者”の作品だということを忘れさせます!  一点一点に込められた精神性の高さ、洗練された技術に圧倒されます。障がいの有る無しに関わらず、豊かなエネルギーあふれる作品群です。芸術文化を通して、健常者と人としての個性を感受し、共有できた事は至福の時間でした」と話し、中国人画家の何立峰さんは「この度の展覧会は、障がい者の精神世界と奮闘努力する姿を理解するきっかけを与えることができました。より多くの作品を一般の人々にも観てもらうことで、社会の障がい者に対する関心、思いやりを一層促し、障がい者と健常者の平和共存の理念を皆さんの心に深く浸透させたいと思います」と、それぞれ展覧会への思いを語ってくださった。八木さんはこれまで中国でも個展を開催しており、今年も北京で開催予定。

 

プロフィール

八木 道夫 (Yagi Michio)1947年静岡県焼津市生まれ。聴覚障がい者。芸術祭賞 文部科学大臣賞の他、国外では日仏現代展フィガロ賞、ル.サロン展銅賞・銀賞、ルーブル美術館 SNBA 展作家賞を受賞。近年は韓国各都市、中国上海、安慶市など精力的に作品を発表している。講演、個展、NHKBS放送など多数。

何 立峰 (He Lifeng)1962年中国上海市生まれ。聴覚障がい者。上海市徐匯区専門教育大学応用美術科卒業。上海市ろう協会「九月画苑」元理事。上海市第一聾唖学校高級美術教師。