2月7日、東京新宿の牛込箪笥区民センターにて、「『再生の大地』合唱団 北京初公演 報告演奏会」が開催された。
冒頭、吉岡眞人実行委員長は開会の挨拶で、「撫順戦犯管理所における中国政府の寛大で人道的な政策によって、千人余りの戦犯は『鬼から人へ』変わり、『再生』しました。撫順の奇蹟とは何だったのかを皆さんとともに考えたい」と語った。
第一部パネルディスカッションでは、「今なぜ『再生の大地』を歌うのか」のテーマで、と大西広・慶應義塾大学経済学部教授と蒋豊・本誌編集長をゲストパネリストに招いて、活発な議論が交わされた。
大西広教授は「日本国憲法の前文では、平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、われらの安全と生存を保持しようと決意したと宣言している。このことを世界にアピールすることが、他国が日本を攻めないという保障をつくり上げる。日本は憲法を遵守し、中国が行って来た人道主義外交にならうべきだ」と訴えた。
蒋豊編集長は「来日して28年経つが、日本人は中日戦争のことを本当に反省しているのか疑問だった。昨年秋、北京初公演に同行し、団員の皆さんと触れあう中で、『二度と戦争を起こしてはいけない』という反省と決意を抱く多くの日本人がいることを知った。今こそ中日友好を『再生』して行きましょう」と呼びかけた。
団員で日中友好協会理事長の田中義教氏が司会を務め、団員で「再生の大地」作詞者の大門高子氏、団員の木村秀子氏は、どうすれば戦争をなくせるか、草の根友好の大切さなどについて話した。
第二部では、「再生の大地:撫順戦犯管理所」の合唱が披露され、大感動の拍手に包まれた。
最後に挨拶した合唱団団長の姫田光義・中央大学名誉教授は「今年は撫順・太原での裁判から60周年なので、ぜひとも瀋陽の撫順戦犯管理所跡地で公演をしたい」と述べ、「現在の日本では『普通の人を鬼に変える』動きがある。二度と日中両国が戦争を起こさないように、我々は平和と友好の歌を歌い続けて行きたい」と決意を語った。
報告演奏会は、「再生の大地」合唱団主催、撫順の奇蹟を受け継ぐ会・NPO中帰連平和祈念館共催、中華人民共和国駐日本国大使館、中国人民対外友好協会、中国国際放送局、中日友好協会、及び本誌の後援で、会場は400名を超す参加者であふれた。
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