中国、帰省時のレンタル彼女が大人気


「レンタル彼女・彼氏」に関する情報

10月1日から7日が国慶節に合わせた7連休となった中国。今後は、年末も控え、多くの若者が帰省時に家族から結婚を催促されることに戦々恐々としている。そのような若者を対象に、「レンタル彼女・彼氏」のアプリや微信(WeChat)の公式アカウントが登場している。

内モンゴル自治区出身の暁磊さん(仮名)は大学院卒業後北京で就職し、5年になる。そんな彼の悩みは祝祭日に帰省するたびに、両親や親戚から「彼女はできた」と聞かれることだという。国慶節の連休は、1000元(約1万9000円)を払って女性の同僚に5日間実家に一緒に帰ってもらう予定で、列車のチケットも購入済みだったものの、出発の数日前になって、その同僚から「行かない」と告げられた。

それでも、「母親に『彼女を連れて帰る』と言っていた」ため、暁磊さんは仕方なく、「レンタル彼女」のアプリや微信(WeChat)の公式アカウントを使って「彼女」探し。そして、自分と年齢の近い独身女性を見つけたという。その後、映画を見に出かけたりした後、暁磊さんは女性に、1000元という「破格」の報酬で「国慶節の連休に一緒に帰省してほしい」と頼んだものの、熟考のうえ、「遠い」、「5日は長い」、「まだよく知りあっていない」などを理由に結局断わられ、微信での連絡も途絶えてしまった。そのため、暁磊さんは結局一人で帰省することになった。そして、連休が終わりに近づいた頃、あの同僚が、「今後、暁磊さんの母親が北京に来ることがあれば、『彼女』を演じて、一緒に食事に行く。一度は約束を破ってしまったのだから、どんなことをしてでも最後まで演じる」と言ってくれたという。

「レンタル彼女・彼氏」のプラットホームを見ると、年齢や"顔面偏差値"によって、「レンタル料金」も異なり、1時間数十元から数百元までさまざま。最高では、1000元というのもあり、平均100~200元(約1910~3821円)程度となっている。

「レンタル彼女・彼氏」のアプリは操作も簡単で、レンタルすることのできる女性や男性の空き時間や場所、プロフィール、写真なども一目瞭然。お金さえ払えば、食事や会話、旅行の連れを簡単に見つけることができるほか、彼女や彼氏を装って、両親に会ってもらうこともできる。多くのネットユーザーは、「独身の人にとって『福音』だ」と声を上げている。しかし、微信の「レンタル彼女・彼氏」は実名を使う必要がなく、仮名などでも審査に通るため、リスクも伴っている。