7月23日、山西省太原駅の待合室で列車を待っている乗客の多くはスマートフォンを使っている
微信(WeChat)や微博(ウェイボー)、QQなどのSNSアプリが普及し、現代人の交流の仕方も大きく変化した。しかし、科学技術の発展により、生活が便利になっている一方で、SNSアプリが新たな悩みの種となり、困惑している人も少なくない。
中国青年報社会調査センターはこのほど、「問巻網」を通して、2000人を対象に調査を実施。回答者の61.5%が、SNSアプリを「頻繁に使っている」、21.3%が「いつ、どこでも(SNSを)確認する」、62.8%が「自分はSNSへの依存度が強い」、48.7%が「目的もなくネットサーフィンをする」と答えた。
調査では、62.8%の回答者が「自分はSNSへの依存度が強い」と答え、うち、15.8%が「依存度が非常に強い」と答えた。
SNSアプリ利用の目的は、「友人や知り合いとの関係維持」(63.2%)、「暇つぶし」(46.5%)、「情報収集」(44.8%)、「自分の生活を記録したり、友人と分かち合ったりするため」(42.3%)、「話題についていくため」(30.0%)、「自身のイメージ作り」(17.4%)、「仕事上の必要」(10.7%)などだった。
マスコミ系の修士課程在学生・沈宇哲さんは、「現在、ネット上には、無意味なもの、うそのもの、おおげさなものがあふれている。それらは、おもしろそうに見えるものの、実のある収穫は得られない。SNSアプリが登場し、交流が便利になった一方で、ネット上での無意味な行動も増えた」と指摘する。
ネットユーザーにとって、どのようなネット上での行動が「無意味」なのだろう。調査では、回答者の48.7%が「目的のないネットサーフィン」、45.8%が「自分や知り合いが『いいね!』をいくつ獲得しているか、絶え間なく確認する」、42.6%が「知り合いの投稿を見るものの、なんの収穫もない」、35.2%が「自分は参加していないものの、グループチャットの内容を見る」、31.0%が「得た情報のクオリティが低い、もしくは無価値」、27.4%が「迷惑メールなどの処理」と答えた。
ではネット上での「無意味」な行動が増えているのはなぜなのか。回答者の59.7%が「ネット上での『やじ馬見物』が増加する一方、実際の交流が減った」、45.9%が「ネット上の情報は膨大で、個人の処理能力には限りがある」、45.1%が「SNSから送られてくるおもしろそうな情報に時間を奪われる」と答えた。
沈さんは、「モーメンツや微博の投稿を確認しなければ、話のネタなどに困る可能性がある。時間の無駄と分かっていても、知り合いとの話に付いていくためにしょうがなくしてしまう」と、「無意味」な行動を余儀なくされていることが多いと指摘する。
「無意味」な行動にどのように対処すればいいのか。調査では、回答者の50.9%が「SNSアプリをあまり使わないようにする」、36.4%が「自分の行動を制御する外部の力を探す」、33.8%が「成り行きに任せる」、19.2%が「アカウントを削除する」と答えた。
心理学者の韋志中氏は、「SNSへの依存やネット上での無意味な行動を改善する鍵は、現実の世界に戻り、安定し、親密な人間関係を築くこと」とアドバイスしている。
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