ネット利用傾向男性と女性の違い

中国における2014年のインターネット利用者数は6億人を上回った。零点研究諮詢集団がこのほど、食事、消費、住居、人間関係、社会公益など各分野での実体験や希望をめぐり、「中国国民の生活実感」に関する調査研究を実施した。この調査は、オンラインによるアンケート方式によって、全国205都市に住む18歳以上の人々を対象に行われ、計2580人の回答が回収された。その結果、SNSやオンラインショッピングなどのネットワークを介した行動に対し、人々が引き続き警戒心を抱いている実態が浮き彫りになった。

 
スマートフォンで買い物している中国の女性

男性は「いいね!」を押す女性は上司に情報非公開

SNSやアプリの利用習慣に関する調査によると、回答者のうち、「一部のアプリやウェブサイトでは実名を使う、あるいは身分を暗示する」と答えた人は62.1%に達し、「SNSやソフトで実名を使うことは考えられない」人の割合は23.3%だった。「実名を使うことに抵抗がある」とした人は、全体の80%を上回った。

SNSとアプリは、いまや、多くの人々にとって、生活の重要な一部を占めるようになった。しかし、これらのサービスを利用する際の習慣や好みは、男性と女性ではいささか違う。男性の回答者は、「いいね!」のボタンを手当たり次第押す、実名は使わない、サブアカウントを作成する、などの傾向が高かった。一方、女性は、上司をブロックしてプライベートな情報を非公開にする、一部アプリでは実名を使う、写真は修整後アップする、などの行為を好む傾向があった。

このほか、学歴の違いによって、SNS上の習慣も違うことが判明した。最終学歴が大学卒・短大卒の回答者は、一部サイトで実名を使う、サブアカウントを作成する、写真は修整後アップするなどの傾向が見られた。大学院修士課程またはそれ以上の学歴を持つ回答者の中には、「いいね!」を手当たり次第押す人や、上司や同僚をブロックする人の割合が高いという特徴が見られた。

 

購入後、気に入らないと  感じるまで

オンラインショッピングなどの消費分野では、ネットで購入したが気に入らなかった商品として最も多かったのは衣類や家庭用品で、電子製品、家電製品、旅行商品・サービスが続いた。全体的に見ると、オンラインショッピングの結果、気に入らなかったものの割合は、実物商品がサービスを上回っていた。また、調査によると、女性の回答者が気に入らなかったものの中には、「美容・フィットネス関連用品」や「オンラインセミナー・講座関連」が多かった。男性の場合は、「マイホーム」や「自家用車」など、かなり高額の商品であるにも関わらず気に入らなかったものが比較的多く、消費行動においても、かなり顕著な男女分業化が見られた。

購入後気に入らないと感じるまでの期間については、「1カ月から3カ月」が最も多く46.5%、「3カ月から半年(18.6%)」と「1週間以内(13.1%)」が続いた。統計によると、購入後気に入らないと感じるまでの期間は、平均37日だった。

購入商品が気に入らなかった理由としては、「販売者の誇大広告による」と答えた人は42%、「生産者やブランド企業の誤解を招くような広告による」とした人は18%だった。