ポジティブなエネルギーで「霞んだ空」を追い払う
中国のネット空間は次第に健全に

中国国家インターネット情報弁公室の魯?主任は10月30日、第13回中国ネットメディアフォーラムで「ネット空間の霞みは徐々に消えて青空が見え始め、各界から高く評価されている」と語った。中国ネットメディアフォーラムが歩んで来た13年を振り返ると、中国のネットメディアがその芽吹きの時期から大きく成長し、ネットメディアに対する管理も日々整って来ているのがはっきりと分かる。

 

 

社会に影響を及ぼす

「最大の不確定要素」へ

第13回フォーラムのテーマと議題から、ネットメディア発展の軌跡とその時々の時代に与えられた評価が分かる。

「ネットメディアと情報産業」、「ネットメディア発展の趨勢とコンテンツの開発」、「中国ネットメディアの社会的責任」、これらはこれ以前のフォーラムのテーマだ。ネットメディアが日の出の勢いを見せていた萌芽期の時代に、この3回のフォーラムではネットニュースのあり方やネットのコンテンツ保護などを模索することに重点を置いていた。

ポータルサイトが発展するにつれて、2004年の第4回フォーラムのテーマ「健全に向上するネット環境の構築」の中で、初めて「ネット環境」という概念が打ち出された。この年は、中国が重点を置いて設立した中央ニュースサイト8社と地方ニュースサイト23社が規模に応じた力を備え始めた年だ。

時代の発展につれて、第7回フォーラムのテーマは「ネットメディアの新たな発展を推進し、国家の文化ソフトの実力を引き上げよう」に変わった。2008年には胡錦涛同志が人民網や強国論壇(人民日報のホームページにある掲示板)でネットユーザーとオンラインで交流し、最高指導層がインターネット事業を重視していることを示した。

その後のフォーラムのテーマも「発展方式を転換し、伝達能力を向上させる」、「ネットメディアの新たな突破を推進する」など、明らかにその時代のネットのあり方を映し出している。

現在、中国のネットメディアは正に当時の若い「芽吹き」から社会に影響を及ぼす「最大の不確定要素」へと成長して来ている。

 

ネットメディアに求められる

価値志向

第4回フォーラム以降、ネット環境の問題が人々の視野に入って来た。また近年はソーシャルネットワークの時代であり、ネットにおける秩序はますます顕著な問題になって来た。ネット空間でのデマ、暴力、エロ、見せびらかし、憎しみなどが徐々に醸成され、蔓延し始め、インターネットの見直しも行われている。

こうした背景の下で、今回のフォーラムでは「ネットワークを通した交流のプラスのエネルギー、チャイナドリームの共同構築」がテーマになった。魯?主任はフォーラムで今後のネット空間構築についての6つの目標として相互扶助、文明、誠実と信用、法治、安全、革新を提案した。専門家の考えでは、この六大目標は技術的なものからコンテンツに関わるものまで、非常に広い範囲をカバーしており、さらに重要なのはネットメディアに求められる価値志向を明確に打ち出している。

今回のフォーラムの成果である『鄭州宣言』の中で、参加したネットメディアは「8つの率先事項」を実行すべきことを宣言した。すなわち方向性をリードし、管理に注力し、正しい気風を高め、新風を起こし、法規を遵守し、規律を模索し、発展を推進し、隊列を組むというものだ。

 

必要な国家の管理と

メディアの自律

ネットメディアが発展し拡大化するにつれて、中国のインターネットに対する管理能力も向上している。2011年の初めには中国国家インターネット情報弁公室が成立した。13年8月にはネット界の著名人が共同で法律法規、社会主義制度、国家利益、国民の合法的権利、社会の公共秩序、道徳の風潮、情報の真実性など『7項目のボトムライン』を遵守することについて共通の認識を確認した。また、習近平総書記の「8.19」講話の中でも、イデオロギー活動は党の極めて重要な活動であると明確に指摘している。

8月には公安機関がデマを煽り広める幾つかの『大V』ミニブログ(多くのファンを持つ影響力のあるブログ)を摘発し、最高法院も関連する罪名について明確な司法解釈を打ち出した。中国人民大学新聞学部の黄河副教授は、「中国では、これまでの20年間、インターネットの急激な発展とそれに関する法整備の釣り合いが取れていませんでしたが、最近はインターネットの秩序が整備され、国家がインターネットに対する管理をますます重視していることを体現しています」と指摘している。

同教授は、ネット空間を「健全」なものにしようとするなら、多面的な管理をシステマチックに行う必要があるとして、「まず、整った法律法規体系の構築が必要で、これが基礎的な支えになります。また関連する行政法規を備えて行政によって管理監督することも必要です。特に重要なのは、業界の結束とメディア自身の自律です」と語っている。