中国の開放が世界に新たなメリットをもたらす

デル中華圏の周兵副社長(政府事務担当)はこのほど取材に答える中で、「デルは中国に進出してからの20年間で急速な発展成長を遂げ、中国の改革開放の生き証人になった。直接の受益者でもある」と述べた。


日米貿易摩擦についてコメントしている中国商務部の高虎城部長(2018年4月21日)

海外企業で中国の市場とチャンスを高く評価するところは多い。たとえば米アップル社のティムクック最高経営責任者(CEO)は、「中国で製造し開発した製品は世界各地で売られているが、中国にはそれ以上に大きなチャンスが秘められている。先進的製造業の発展や『メイドインチャイナ2025』の推進に力が入るのにともない、中国はもはや単純な製造拠点ではなくなり、夢を紡ぐ存在にもなったといえる」と述べた。

世界銀行がまとめた報告によれば、中国のビジネス円滑化レベルの世界ランキングは過去5年間で18位上昇した。昨年の外資導入額は1363億ドル(約14兆6726億円)で過去最高を更新し、世界2位だった。

商務部国際貿易経済協力研究院の李光輝副院長は、「開放された中国は世界の発展に大きなパワーで貢献しており、なんと言っても対外投資にその貢献ぶりが体現される。中国の対外投資は投資先国の工業化プロセスを推進し、投資先国の財政収入を増やし、投資先国の経済発展や国民生活の改善を促進した。2017年に中国が投資先国に納めた税金は300億ドル(約兆2295億円)を超え、現地で生み出した雇用は135万人に達した」と述べた。

今年11月に開催される第1回中国国際輸入博覧会は、中国が世界へ主体的に市場を開放し、グローバル貿易の発展のために公共のプラットフォームを構築しようとして行う切実な努力の現れだ。

米ポールソンインスティテュートの代表を務めるヘンリーポールソン米元財務長官は、「私は中国が中国国際輸入博覧会を開催することに非常に胸を高鳴らせている。ここには中国が輸入を大変重視し、世界に重要かつ積極的なシグナルを発していることが十分に示されているからだ」と述べた。

同博覧会の出展企業誘致活動が順調に進んでおり、予想を超えた多くの参加申し込みがあるという。国家イメージ展への申し込みは当初の計画の60ヶ国を大幅に上回り、企業ビジネス展の申し込みには120あまりの国地域の企業が名前を連ねる。展示ブースの面積も当初の計画より20%増加する見込みだ。

同部の鍾山部長は、「中国はいささかの動揺もなく改革開放路線を堅持していく。中国の開放のドアはますます大きく開かれていくだろう。中国の改革開放は新時代に入り、米国や世界により多くの発展チャンスをもたらすことになる。中国の開放は自ら行う開放であって、他国から威圧的な『圧力』を受けて開放させられるのではない」と述べた。

中国世界貿易機関研究会研究部の楊鳳鳴副部長は、「より開放的になった中国はグローバル経済に貢献してより大きな原動力を提供することになるだろう。経済グローバル化を大きな背景として、中国の発展チャンスを共有するための前提は相互利益ウィンウィンを重視することだ。米国の一国主義の動きは時代の流れに逆らうものであるだけでなく、最終的には米国自身を苦しめることになるだけだ」との見方を示した。