外商投資、中国での大きな将来性

外資導入は中国の国策である対外開放の重要なテーマだ。中国政府は長年にわたって互いにメリットのある開放戦略を堅持し、外国投資企業のために透明な法律政策環境の公開、効率的で利便性の高い行政環境と平等な競争に根ざした市場環境を作り上げることに努力しており、顕著な成果を収めている。2011年までに中国が導入した外資は発展途上の国の中では既に20年連続して首位に立っている。2012年の外資導入規模は第3四半期までは対前年で若干下がっているとはいえ、導入外資の構造はさらに適正化し、中部地域で実際に使用した外資は前年より16.5%伸びており、サービス業が実際に使用した外資は引き続き製造業を上回っている。

今のところ、世界経済の回復過程は鈍く、なお曲折に満ちている。国際投資も不確定で不安定な要素の増加に見舞われ、国際的な直接投資の総量は伸びを欠き、中国の労働コストも多少上昇している。しかし、中国の国民経済が引き続き健全な発展を遂げているという大きな流れは変わることはなく、総合的な投資コストでは世界中でも依然として、きわめて大きな競争力を有している。とりわけ『第12次五カ年計画』期間中、中国は工業化、情報化、都市化のプロセスを加速させており、外国の投資家にさらなる発展のチャンスを提供している。国連貿易開発会議(UNCTAD)のレポートは、2012年から2014年において、中国が依然として多国籍企業の投資が最も多い地域であることを示している。2012年上半期に中国が導入した外資の規模が米国を抜いて暫時世界一となっていることも、国際投資家が中国経済の今後を楽観し、中国の投資環境を高く評価していることを充分に表している。

中国政府は今後も対外開放という基本国策を継続して、対外開放分野の絶えざる拡大、外資導入方式の革新、外資に関する法律体系の整備、知的財産権保護の強化、公共サービス水準の向上を行い、国外の投資家のために公平、安定、透明な投資環境を作り出していく。

中日韓三国は近隣に位置して文化も似通っており、いずれも世界経済に対する重要な影響力を備え、三国の経済貿易協力の安定した健全な発展は三国の経済発展と世界経済全体の回復に重要な意義を持っている。中国政府は日本と韓国の投資家が引き続き投資機会を確保して、積極的に中国に投資すること、とりわけハイエンドな製造業、戦略的新興産業、近代的サービス業、省エネ・環境保護などの分野や、中西部地域及び古くからの工業基地である東北地区に投資することを歓迎する。中国政府は外商投資企業の合法的な権利を法に則って保護し、さまざまな国や地域からの投資者を区別することなく平等に対応する。中国経済発展の過程で、多くの外商投資企業が今後のさらに大きな発展の機会を得るものと確信している。

作者は中国商務部外資司の劉亜軍司長