中国国家税務総局、中国工業情報化部は先ごろ、新エネルギーを採用した車と船については、2012年から車船税を免除すると発表した。
統計によると、2011年末時点で中国の代表的な都市で実際に走行している新エネルギー車は、すでに1万5000台を超え、2012年には各地で8万台近い車が販売されると見込まれている。中国の新エネルギー車の発展が、新たなビジネスチャンスの到来を告げるかもしれない。
エコの呼び声ますます高く
中国国務院は2012年2月末に「環境大気品質基準」を発表し、各省・市で微小粒子状物質(PM2.5)の観測を義務化するとした。
PM2.5とは大気中に浮遊する直径2.5ミクロン以下の粒子状物質で、非常に小さいため肺に吸い込みやすい。データによると、北京の大気中に漂うPM2.5の約22%は自動車のマフラーから吐き出される排気ガスだ。
新エネルギー車はガス排出量が比較的少なく、ガス中の有害物質もほぼゼロと、非常にクリーンで環境保護に適しているため、新エネルギー車を推進することはPM2.5汚染を抑制する上で、最も有効な方法の一つになる。
温家宝総理も2012年の政府活動報告の中で、新エネルギー車を「大いに育て」、「大いに発展させる」と度々言及している。このことから見ても、新エネルギー車の普及は不可欠と言えよう。
純電気自動車の優位性
最近、「第12次5カ年計画」における新エネルギー車の重点プロジェクトの一環として、専門家がプラグインハイブリッド車、純電気自動車、燃料電池車の3種類の駆動モデルを検討した結果、「純電気自動車戦略」を打ち出した。
中国科学技術部の万鋼部長は、「純電気自動車は新エネルギー車に属し、中国の未来の発展的戦略に合致している」と強調している。
純電気自動車は、従来の駆動モデルと異なり、駆動力をすべて動力電池によるため排気量が減少し、社会全体の燃料使用量も大幅に削減できる。このモデルは自動車を単なる「省エネ」の領域から、正真正銘の「新型エネルギー」の領域へと向かわせるものと言える。
市民の李さんは「最近買ったばかりの電気自動車に満足している」と語った。女性の孫さんは、ミニ電気自動車を使っているが、「この車は家で充電できるし、1回4時間の充電で80キロは走れるわ」と話している。
先ごろ、中国科学技術部は「『第12次5カ年計画』電気自動車技術発展プロジェクト計画」を発表し、「純電気駆動」自動車は、中国の新エネルギー自動車技術の未来に向けて、最も重要なプロジェクトだと指摘している。
間近に迫る電気自動車の普及
中国の新エネルギー自動車の2011年の生産量と販売量はそれぞれ8368台、8159台と前年に比べ大幅に増加した。
深?では、2012年3月に新エネルギー車の保有台数が3035台となり、全国トップである。さらに、『第12次5カ年計画』期間中に500億元(約6460億円)から600億元(7750億円)を投じて、国家レベルの新エネルギー自動車生産拠点を建設する予定で、新エネルギー車の推進を「リード」する役割を果たそうとしている。
清華大学省エネ・新エネルギー自動車プロジェクトセンターの欧陽明高主任は、「中国では2015年前後に新エネルギー車の産業化が最初のピークを迎えるだろう」と述べ、さらに「その際には、純電気自動車の販売台数は20万台から25万台になると予想される。そして、ハイブリッド車を加えた各種新エネルギー車の市場シェアは1%のハードルを越える見込みだ」と語っている。
また、中国の充電ステーション数、充電ノズル数は、すでに世界最多であり、最近、上海汽車、第一汽車、北京汽車などの大手自動車メーカーも、それぞれ新エネルギー車の開発計画を発表している。
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