地下資源の埋蔵量は石油881億トン、ガス52兆立方メートル

天然ガスの可採埋蔵量32兆立方メートル、石油の可採埋蔵量は233億トンで、2030年以降まで年産2億トンの水準を維持。

  今後20年、石油の生産量は安定的に増え、天然ガス生産量も急速に拡大。天然ガスの貢献で石油・ガスの原油換算生産量は2010年の2億8000万トンから2015年3億6000万トン、2020年4億1000万トン、さらに2030年には4億5000万トンへ。

 

 新華社(王立彬記者)の報道によると、中国国土資源部は11月24日「全国石油・ガス資源動態評価(2010)」を発表。中国の天然ガスの確認埋蔵量が52兆立方メートル、可採埋蔵量は32兆立方メートルで、天然ガスの埋蔵量と生産量が急速に増大していることを明らかにした。

 国土資源部地質調査司の彭斉鳴司長は「評価結果は、国内の天然ガス確認埋蔵量が52兆立方メートル、可採埋蔵量は32兆立方メートルで、2003年~2007年の「第1次全国石油・ガス資源評価」の数字に比べ確認埋蔵量が49%、可採埋蔵量が45%増加しているが、低浸透性、貯留層の深海化(海底油田)、深層化、硫化水素の含有など、資源品質の良くないものの割合が高いことも示している」と語っている。

 彭司長はまた「天然ガスの年間生産量は今後も急速な増産が続き、2025年には石油と天然ガスの生産量はほぼ同じ水準になり、2030年には年産が3000億立方メートルに近づく。今後20年、中国は石油と天然ガス両方に依存する重要な時期を迎える。石油生産量の増加は安定しており、天然ガス生産量も急速に増える。主に天然ガスが伸びることにより、原油に換算した石油・天然ガスの生産量は2010年の2億8000万トンから2015年には3億6000万トン、2020年には4億1000万トン、さらに2030年には4億5000万トンに達する」と述べている。

 評価結果はこの他にも、中国の石油の年産量が安定して増加していることを明らかにしている。

 現在の国内の石油確認埋蔵量は881億トン、可採埋蔵量は233億トンで、「第1次全国石油・ガス資源評価」の際の数字と比べて確認埋蔵量が15%、可採埋蔵量が9.9%増加している。探査率は35%であり、埋蔵量、採掘量が安定して増えていることで資源の保障をもたらしている。しかし、石油資源の質は劣化。低浸透性油、高粘度油の割合が増えているほか、貯留層の深海化(海底油田)・深層化も進んでいる。

 近年、中国の石油の対外依存度は50%を超えており、国土資源部、発展改革委員会、財政部が合同で「第1次全国石油・ガス資源評価」を実施した後、全国の石油・ガス資源の探査・開発を加速し、変化の状況に適宜対応して潜在的な石油・ガス資源を正確に把握するために、国土資源部が今回の全国石油・ガス資源動態評価を実施した。

動態評価の結果は、今後中国で毎年新たに探知される石油埋蔵量は2030年までは年平均10億トン程度の高い水準を保ち、202億トンになるだろうと明らかにしている。石油の年産量も安定して増加し、最大2億2000万トンで、年間平均2億トンの水準が2030年以降まで続くとしている。