「祖国の春」ベトナム春節祭 尼崎で平和と共生の歌声


兎は蟾宮に帰り、龍が祥雲に乗り躍り出る年となった。農暦の春節がますます近づくなか、一般社団法人日本ベトナム商会が主催し、ZERO商事株式会社が後援、一般社団法人零和国際商業創新会が協賛する「ベトナム春節祭」が、祝賀ムードの中で開催された。今年のテーマは「祖国の春―あまテト2024」である。

衆議院議員の中野洋昌氏、ベトナム駐大阪総領事のゴー・チン・ハー氏、尼崎市長の松本真氏、尼崎市議会議長の福島さとり氏が出席し、来賓スピーチを行った。公明党大阪府本部代表で、参議院議員の石川博崇氏も駆けつけた。また、当イベントの顧問に就任した尼崎市議会議員の藤野勝利氏をはじめ、眞田 泰秀氏、前迫直美氏、別府建一氏、林久博氏、明見孝一郎氏、川崎敏美氏、波多正文氏、迫田敬一氏の各議員も招待された。

尼崎市および近畿エリアから多くのキーマンがイベントに参加し、在日ベトナム人と地域住民と共に幸福で和やかな一日を過ごした。

一般社団法人日本ベトナム商会会長で、ZERO商事ベトナム事業部長のフエン氏は、主催者を代表して挨拶し、今回のイベントを成功させてくれたすべての人々に深く感謝の意を表明し、「ベトナム人であろうと他の国の方であろうと、皆が日本で出会い、青春を共有し、汗水を流すことができることは非常に記念すべきことだ」と述べた。そして、この春節祭を通して、各国の人々は調和し、互恵的な利益を追求し、経済発展の利益を共有できると強調した。さらに、「祖国の春―あまテト2024」を通じて、各国の人々の理解と信頼を深め、交流と協力の架け橋となるよう期待を寄せた。

午後、招待された来賓の面々は中央公園に移動し、より広いステージで、各地の参加者とともに「祖国の春」を体験し、旧暦の春節の到来を祝った。

ベトナム民族の特色溢れる歌舞のパフォーマンスは、関西エリアの人々に新鮮な感動をもたらした。中でも世界無形文化遺産に指定されたベトナム北部・フト省の川歌(XOAN歌)は喜びにあふれ、ベトナム民族芸術独自の魅力を披露した。イベント会場では、香りが特徴のベトナム料理も多数用意され、参加者はベトナム文化が内包する豊かさを感じることができ、心身ともに満足するひと時になった。

「ベトナム春節祭」は2019年に始まり、当初から4000人以上を魅了し、見事なスタートを切った。この活動は、ベトナム文化の伝承と普及という重要な役割を担っており、在日ベトナム人にとって貴重な精神的財産となり、関西エリアにおいて独特の風情を楽しむイベントとなっている。

ZERO商事代表取缔役であり、日本の越南社会の発展を継続的にサポートしてきた古川拓海氏も、「祖国の春―あまテト2024」に招待された。古川氏は2019年に一般社団法人日本ベトナム商会を設立し、阪神エリアでベトナムからの特定技能外国人たちに「住まい」を提供した。また、2023年には一般社団法人零和国際商業創新会を設立し、「融け合い、分かち合い、ともに歩み、共存共栄を」の理念を掲げ、相互利益とウインウインの世界観を持って、中国、日本、ベトナムを含めた世界中の国々との協力とオープンな交流を積極的に推進している。


「祖国の春―あまテト2024」の成功に各界は熱烈な反応を見せた。イベント当日は約5万人の参加者が集い、そのうち約3万人が在日ベトナム人だった。関西各地から集まった多くの日本人たちは、本場ベトナムの多様な伝統文化を身近で体験し、亜熱帯の情熱的な雰囲気を味わい、親切で友好的なベトナムの人々とふれあい、新鮮で美しい思い出となっている。


地元自治体は「ベトナム春節祭」の継続に大きな熱意を示し、このイベントが尼崎に永遠に残り、独自の地域文化ブランドとなるよう期待している。各界は「祖国の春―あまテト2024」に高い関心を寄せており、主催者が文化を交流の架け橋として、理解を深め、相互信頼を強化し、多元的かつ繁栄していく自信を確固たるものにした。「ベトナム春節祭」はますます発展していくことだろう。来年もお会いできることを切に願っている。