中国70都市が最新の不動産価格を発表

中国国家統計局が8月16日に発表した今年7月の大・中都市70都市の商品住宅販売価格を見ると、上昇した都市は前月に比べて減少した。各規模の都市の商品住宅の販売価格も前月比で横ばいか下落した。前年同期比で見ると、上昇した都市もあれば、下落した都市もあった。

一線都市の新築商品住宅の

価格が下落

新築商品住宅を見ると、7月における一線都市の販売価格は前月比で2カ月連続の横ばいとなった。先月は前月比で横ばいだった二線都市の販売価格は0.2%下落した。三線都市の販売価格は前月比で0.3%下落した。下落幅は前月比で0.2ポイント拡大した。

中古住宅を見ると、7月における一線都市の販売価格は前月比で0.8%下落した。下落幅は前月比で0.1ポイント拡大した。二線都市の販売価格は前月比で0.5%下落した。下落幅は前月比で0.1ポイント拡大した。三線都市の販売価格は前月比で0.4%下落した。下落幅は前月と同じだった。

全体的に見て、不動産市場は現在、調整段階に入っている。7月に市場からたくさんの政策シグナルが出されたものの、細則は一、二線都市ではまだ全面的に実施されていない。一、二線都市における政策動向が現在の注目ポイントとなっている。

中原地産の首席アナリスト・張大偉氏は、「不動産市場は現在、消費者マインドの回復を必要としている。一、二線都市から市場を安定させなければならない。全体的に見ると、政策の内容はますます幅広くなっており、政策の度合いも強くなっている。今年、貸付の供給が回復し、一、二線都市の市場がやや落ち着き、『小春日和』となっている。不動産市場は今後も、さらに多くの有利な政策が打ち出されることを期待している」との見方を示す。

 

市場の需要と供給の

関係に変化

現在、中国の不動産価格が下落している主な原因は、市場の需要と供給の関係に変化が起きているからというのが、業界内の共通の認識となっている。

貝殻研究院は、「不動産市場は現在調整段階に入っている。しかし、実際には、中国の住宅需要、特に改善需要は依然として大きい。『保交楼(不動産の引き渡し保証)』政策や、不動産企業の債務リスク回避に向けた措置の効果が現れ始めるにつれ、今後は需要が高まり、不動産価格が安定し、上昇するようになるだろう」としている。