国連520世界ミツバチの日
第6回中国養蜂業ハイクオリティ発展国際フォーラムが北京で開催

2023年5月20日、「国連520世界ミツバチの日・第6回中国養蜂業ハイクオリティ発展国際フォーラム」が中国・北京で開催された。当フォーラムは、中国質量(品質)万里行促進会(エコ養蜂業専門委員会)、中国養蜂用品協会が共催、閻宝航社会公益基金会が指導、北京天宝康高新技術開発有限公司、北京中蜜融創科技有限公司が運営に当たった。会場には専門家、指導者、海外機関の代表及び全国から集った消費者の代表1000名以上が出席した。さらに1万名以上がオンラインで参加し、参加者数は過去最高を記録した。

中国国家イノベーション・発展戦略研究会特命副会長、中国質量万里行促進会副会長・惲銘慶博士

フォーラムは「共にミツバチを愛し、地球を愛し、ハイクオリティで健全な発展を!」のテーマの下、多くの専門家、指導者、海外の代表が、異なる視点から養蜂業、カーボンニュートラル、中国養蜂業のハイクオリティ発展についてスピーチを行った。

国家イノベーション・発展戦略研究会特命副会長、中国質量万里行促進会副会長の惲銘慶氏が、中国質量万里行促進会の劉兆彬会長からのメッセージを紹介した。

その中で劉会長は次のように訴えた。「養蜂業界は今後のビジョンとして、ハイクオリティ、低炭素、エコで持続可能な発展を基本方針・目標とすべきであります。標準化、機械化、スマート化、国際化を課題解決の方途とし、品種改良、病虫害予防、受粉の経済価値向上、品質管理、ブランディング、専門人材チームの構築、市場整備、経営規模の適正化等、体系的・総体的な課題の解決に力を注ぎます。政、産、学、研、用並びに社会全体の資源を動員し、養蜂業界において、持続可能で質の高い社会体系、自然生態系、市場体系、国際システムの構築に努めます。システム、技術、管理、文化、組織、デジタル化におけるイノベーションを強化し、一定規模の企業において、コンプライアンス経営及びESG経営を推進します。業界の成長戦略を策定し、匠の精神を発揚し、5年~10年をかけて中国養蜂業を一新させ、次なる段階に押し上げ、新たな成功を勝ち取ります! そして、豊かで民主的で文化的で調和のとれた美しい近代国家建設に、より一層貢献して参ります!」。

中国質量万里行促進会会長、元国家質量監督検験検疫総局チーフエンジニア・劉兆彬氏

さらに、中国質量万里行促進会の副会長を務める惲銘慶博士は、上海閻宝航社会公益基金会の黄安民理事長の次のメッセ―ジを紹介した。

「当基金会は閻宝航先生の生前の親友であった張学良将軍、寧恩承先生及び閻宝航先生の子女たちの発起・寄付によって設立された非公募の基金会で、1991年4月に設立され、32年の歴史を誇ります」。 

「われわれは健全で美しい中国を建設するという偉大な事業に取り組む中で、祖国に尽くしたいという共通の意識を持っています。わたしは皆様の長年にわたる、養蜂業のデジタル化、環境保護、カーボンニュートラルへの取り組みを賞賛するものであります。ミツバチの重要性を知るほどに、ミツバチは人間の生存に最も密接に関係していることがわかります。ミツバチは人類の友です。ミツバチがいなくなることは、人類にとって大きな災難です。従ってわれわれは、生態系の為、地球の為、さらには人類の為に、より一層ミツバチを大切にしなければなりません」。

「今後、われわれ基金会は皆様と共に、エコ養蜂によって市場を開拓し、エコ養蜂業発展のための特別基金を設立し、カーボンニュートラルの実現及びエコ養蜂業のハイクオリティ発展を支援したいと考えています」。

上海閻宝航社会公益基金会・黄安民理事長

中国ハチミツ製品協会副会長で、国家プロポリス抗酸化作用研究及び成熟ハチミツ高収穫技術研究の第一人者である劉富海教授が講演し、中国養蜂業にはハイクオリティ発展が望まれ、消費者に安心で高品質のハチミツを提供するには、国際基準に沿う必要があると強調した。

中国ハチミツ製品協会副会長、国家プロポリス抗酸化作用研究及び成熟ハチミツ高収穫技術研究の第一人者、劉富海教授

国家電力投資カーボンシンク農業プロジェクトの楊穆総経理は、カーボンニュートラルの観点から、ミツバチの貢献を説明し、業界関係者が一致団結し、ミツバチをカーボンシンクとして、カーボンニュートラル産業の発展に邁進していきたいと望んだ。

国家電力投資カーボンシンク農業プロジェクト・楊穆総経理

中国質量万里行促進会エコ養蜂業専門委員会の王宝龍秘書長が、養蜂業専門委員会を代表してあいさつし、養蜂業専門委員会は引き続き中国養蜂業のハイクオリティ発展を推進し、優れたブランドを育成し、デジタル化、スマート化された生産基地を建設し、各地の経済発展に貢献していきたいと語った。

国家電力投資カーボンシンク農業プロジェクト・楊穆総経理

本誌編集長の蒋豊は、100年来経験したことのない国際情勢の激変の時代に、ポストコロナも相まって、さまざまな影響が打ち続く中、中国養蜂業はハイクオリティ発展を追求し、自らサプライチェーンの役割を絶えず強化し、早急に中国の養蜂業を世界に発信することが肝要であると述べた。

本誌編集長・蒋豊

ニュージーランドハチミツの専門家である専門委員会の王小選副主任はニュージーランドのマヌカハニーについて紹介し、両国の養蜂業には大きな違いがあるが、相互補完性が高く、協力して中国産の高品質ハチミツを生み出したいと望んだ。

ニュージーランドハチミツ専門家、専門委員会の王小選副主任

フォーラムでは、国家科学技術奨励事務室元副所長で、全国養蜂業高級顧問の李彬之氏、著名な国際環境保全技術専門家である中国農業科学院研究生院の陸慶光副院長、中国農業科学院養蜂研究所研究員で、中国ハチミツ製品協会ハチミツ製品生産専門委員会の韓勝明副主任らが、養蜂業の発展、品質向上、技術革新等をテーマに見解を述べ、好評を博した。 

当フォーラムは、国際標準化機構(ISO)中国事務局、中国工業情報化部経済協力センター、国家イノベーション・発展戦略研究会等、20以上の機関が後援し、過去5回の、実践、インテリジェンス、エコの精神を継承し、持続可能な社会の建設と中華民族の偉大な復興の実現に向けて、着実な前進を続ける。

当フォーラムの成功が、養蜂業界全体の自信となって、引き続き、中国養蜂業のハイクオリティ発展とカーボンニュートラルの目標達成を後押しするであろう。