中国2022年の経済情勢に関するデータを発表

中国はこのほど、関連データを発表し、2022年1-12月の経済情勢に関して報告した。

▷消費市場の運営状況

 2022年1-12月の中国の社会消費財小売総額は前年同期比0.2%減の43兆9733億元(約835兆4927億円)だった。

 

▷対外貿易の状況

2022年の中国の輸出入総額は初めて40兆元(約760兆円)の大台を突破。中国は6年連続で世界一の物品貿易国の地位を保った。

22年の中国の物品貿易輸出入総額は前年比7.7%増の42兆700億元(約799兆3300億円)に達し、内訳は輸出が10.5%増の23兆9700億元(約455兆4300億円)、輸入が4.3%増の18兆1000億元(約343兆9000億円)だった。四半期別の輸出入額を見ると、第1四半期(1-3月)は9兆元(約171兆円)を突破し、第2四半期(4-6月)は10兆元(190兆円)を突破し、第3四半期(7-9月)はさらに伸びて11兆3000億元(約214兆7000億円)に達し、第4四半期(10-12月)も11兆元(約209兆円)台を維持した。

 

▷外資導入の状況

2022年の中国の実行ベース外資導入額は比較可能なデータで計算すると前年比6.3%増の1兆2326億8000万元(約23兆4209億2000万円)に上り、過去最高を更新した。

分野別に見ると、製造業への外資の流入ペースが最も速かった。公式データによれば、22年の中国製造業の実行ベース外資導入額は同46.1%増の3237億元(約6兆1503億円)だった。ハイテク産業は同28.3%増加して、全国に占める割合が同7.1ポイント上昇の36.1%になった。そのうち電子及び通信設備製造業の成長率が最も高く56.8%に達した。

投資元の国・地域を見ると、主要国・地域からの投資が軒並み増加した。22年の欧州連合(EU)の対中投資は同92.2%と急増し、そのうちドイツは52.9%増だった。「一帯一路」(the Belt and Road)沿線国からの投資は同17.2%増、ASEANからの投資は同8.2%増となった。

 

2022年関連データ

1人当たり可処分所得

国民の収入増加率は中国のGDP成長率とほぼ一致しており、農村部の収入増加率は都市部を上回った。通年で全国の1人当たり可処分所得は3万6883元(約70万円)に上り、名目成長率は前年比で5.0%増だった。物価要因を考慮した実質成長率は2.9%で、3%のGDP成長率に近かった。

都市部と農村部で見ると、都市部住民の平均可処分所得は名目で同3.9%増、実質で同1.9%増の4万9283元(約93万6400円)となり、農村部住民の平均可処分所得は名目で同6.3%増、実質で同4.2%増の2万133元(38万2500円)となった。全国の1人当たり可処分所得の中央値は3万1370元(約59万6000円)となり、名目で同4.7%増加した。

 

1人当たり消費支出

全国の一人当たり消費支出は名目で同1.8%増、実質で同0.2%減の2万4538元(約46万6200円)だった。

 

都市部の新規雇用者数

中国全体の雇用は安定しており、都市部の調査失業率はやや低下した。通年の都市部の新規雇用者数は1206万人に上り、1100万人の目標を大幅に上回った。22年12月の都市部の調査失業率は前月比0.2ポイント減の5.5%だった。

 

貧困脱却労働者3278万人を雇用

2022年に貧困を脱却した労働者の雇用規模は通年で3278万人に達し、21年末より133万人増加し、年度目標の259万人を上回った。

 

中国貧困脱却人口の平均純収入が14.3%増加

2022年中国全国の貧困を脱却した人の平均純収入が前年比14.3%増の1万4342元(約27万2500円)に達し、貧困脱却の基礎がさらに安定して強固なものになった。