農貿市場のデジタル化により「スマート野菜販売所」を建設

デジタルディスプレイ、スマート電子はかり、トレースバックQRコード、野菜販売所ライブ配信スタジオ……5G、デジタル技術、モノのインターネット(IoT)などの技術の発展に伴い、中国の複数の地域は農貿市場のデジタル化を推進し、多くの「スマート野菜販売所」を建設している。

科学技術設備の応用により

管理と運営がスマートに

各種科学技術設備の応用により、管理と運営がよりスマートになっており、人々により便利でスムーズな購入体験をもたらしている。

上海市普陀区曹楊新村街道桂巷駅站ステーションの2階の野菜販売所では、すべての売り場の前に「AI認証スマートはかり」が設置されている。重量をはかり精算するほか、価格公示モニタリング、食品トレーサビリティ、取引ビッグデータ管理などの機能を持つ。

よく買い物に来る上海市民の王さんは、「重さをごまかされたり、価格を間違われる心配がなくなった。安心して購入できる」と嬉しそうに話す。

重慶市江北区佰年供銷スマート農貿市場で、買い物客は取引を終えた後にトレースバックQRコードのついたレシートを得られる。

食品品質などの安全問題があれば、このレシートにより市場公開問い合わせシステムや微信(WeChat)公式アカウントなどの情報プラットフォームを利用し、商品のトレースバックを行える。

佰年供銷スマート農貿市場の職員は、「一枚のレシートで生産地から食卓までの全過程を追跡でき、どれほどの距離で流通しても、速やかなトレースバックを実現した」と述べた。

野菜販売所のスマートな高度化は消費者の満足度を高めると同時に、業者の日常的な運営の利便性を大幅に上げている。

湖北省武漢市武昌区市井荟農貿市場才茂店で果物を取り扱う許行斌さん夫妻は、最近大人気のキウイフルーツを最も目立つ位置に並べた。例年と違い、今年の入荷はビッグデータに基づき行われた。

許さんは、「果物販売のすべてに明細があり、すべてのトレースバックが可能だ。業者が毎日の販売状況をインターネットで市場管理バックエンドにアップすると、ビッグデータがリアルタイムで販売情報ランキングを更新する。このランキングはおろそかにできず、私は毎日これに注目している。例えば今日は市場でどの果物がよく売れているかなどだ。もし在庫が少なければすぐに補充できる」と述べた。

 

デジタル化手段を運用し

市場運営をサポート

中国人民大学経済学院の張培麗准教授は、「スマート野菜販売所はデジタル経済の急成長に順応する必然的な選択で、産業デジタル化の農産物販売分野の現れだ。スマート野菜販売所の発展は、消費層の新たな特徴を十分に考慮し、決済方法の便利化・多元化などを重視する必要がある」と述べた。

農貿市場の高度化改造を支援し、スマート野菜販売所の建設を推進するため、多くの業者が各種デジタル化手段を積極的に運用し市場運営をサポートしている。