世界インターネット大会に画期的な技術が次々登場

「名刺サイズのコンピューター」、「顔認証で健康状態をすぐに確認」、「『失われた記憶』をチェックするミニプログラム」……「世界インターネット大会烏鎮サミット2022」が開幕し、同時開催の「インターネットの光」博覧会には今回も複数の新しくて画期的な技術が集結した。

名刺サイズのパソコン

展示ホールでは、名刺ほどのサイズの小さいデバイスが注目を集めていた。「ラズベリーパイ」という名前の、世界最小のコンピューターだ。価格わずか数百元(1元は約20円)ながら、4コアのCPUと8Gのメモリが搭載され、アントグループが開発した分散型データベース「オーシャンベース4.0」もローカルデータベースとして使用が可能という。

現場のスタッフの説明では、このコンピューターは小さいが、大規模なデータ処理能力を実現すると同時に、従来のローカルデータベースに引けを取らない性能を備えるという。

顔認証で健康状態をチェックできると言ったら、信じられるだろうか。

今回の博覧会に出展された「心魔鏡」と名付けられた人工知能(AI)ヘルスチェックデバイスならそれが可能だ。このデバイスは非接触型健康観察ソリューションで、何かを装着したり接触したりする必要はない。経皮光学イメージング(TOI)技術が使用され、30秒間の顔部分の動画だけでその人の心拍数、血圧、ストレス、心臓にかかる負荷、脳卒中と心臓病のリスクなど、健康状態を示す一連の重要な指標を正確に測定できるという。

「アルツハイマーが奪うのは記憶だけではない。家族は毎日、8時間も9時間もつききりでアルツハイマーになった高齢者の世話や介護をすることになる」……。

展示ホールには、ひっきりなしに人がやって来て試しているミニプログラムがある。これは阿里巴巴達摩院(アリババDAMOアカデミー)が開発したもので、マルチモーダルAI技術(複数の情報を統合的に処理し関連づけて利用するAI技術)を利用してユーザーがアルツハイマーの予備軍かどうかを測定して、早期スクリーニングと早期診断・治療の目的を達成するというものだ。