日中不動産事業者交流会2022が盛大に開催

12月9日、「日中不動産事業者交流会2022」が開催され、不動産業界で活躍する華僑華人の代表が東京・赤坂迎賓館に集まり、百名近い中日両国の政財界、文化・芸術界の代表と交歓した。交流会は日本華僑不動産協会が日中国交正常化50周年を記念しただけでなく、中日両国の民間の友情を強固にし、歴史や未来を創造するという願いをしっかり心に刻み、さらにはアフターコロナに向けて中日両国の経済貿易や文化交流に貢献するための集まりとなった。

 交流会では、日本華僑不動産協会が2021年10月に正式に設立されてからの成果が紹介された映像放映でスタートした。まだ若い組織である当協会は、コロナ禍において団結し、パワーを結集し、互いに助け合いながら歩み、困難を乗り越えてきた。当協会はハイレベルの業界フォーラムを開催し、会報誌『東洋投資』を編集・刊行して、会員や国内外の関係者にルート解析と参考データを提供してきた。

 盛大な拍手のなか、日本華僑不動産協会の野村昌弘会長が登壇し、「日中不動産事業者交流会2022」の開会を宣言した。一般社団法人日中協会の瀬野清水理事長、公益社団法人日本中国友好協会の永田哲二常務理事、自民党幹事長特別補佐である宮崎政久衆議院議員、ZTE中興日本株式会社の張林峰代表取締役社長、深圳市駐日経済貿易代表事務所の王碩代表、大和ハウス工業株式会社執行役員・建築事業本部兼営業統括部の野辺克則部長、あすか信用組合国際業務部の閔浩司副部長ら、日中両国の経済、文化、金融など関係分野から百人近くが出席した。司会は『人民日報海外版日本月刊』の蒋豊編集長が務めた。

 一般社団法人日中協会の瀬野清水理事長は、流暢な日中両国語でスピーチを披露した。瀬野氏はかつて在重慶日本国総領事館の重慶総領事を務め、中国と中国国民に対する深い思いがある。瀬野氏は、日本には文字文化など多くの分野で中国との深いつながりがあると語った上で、日中国交正常化50周年に交流会にお招きをいただき大変うれしいと述べた。また、今回はじめて華僑華人の不動産業界のイベントに参加したが、日中両国の関係者はこの機会に提携を強め、共に素晴らしい未来をつくっていってほしいと語った。

 続いて、公益社団法人日本中国友好協会の永田哲二常務理事が、日中両国が経済面で積極的に提携を進めウィンウィンを実現する意義を高く評価するとした上で、日中国交正常化50周年に開催された交流会に祝賀の意を表した。

 自民党幹事長特別補佐である宮崎政久衆議院議員は中国語で一言あいさつし、さらに中日両国の指導者が歴史の高みに立ち、多くの困難を乗り越えて中日国交を正常化した50年前を振り返り、過去を引き継ぎ、国と国民のために経済、貿易、文化の交流に積極的に関わっていこうと述べた。

自民党前幹事長で全国旅行業協会長でもある二階俊博衆議院議員からの祝電が紹介された。2022年日中不動産事業者交流会の開催を祝い、世界的な新型コロナの流行や国際的な混乱は、経済成長にも影響を及ぼしているが、現在進行中の大阪万博の準備とそれに伴う各種投資の効果は、日本経済をしっかりと後押しするものであり、中国の投資家が中国の影響力をさらに発揮するために日本に投資することを歓迎するとし、日中国交正常化50周年を機に日本と中国が友好と協力を深め、理解を促進し、共に発展することを願うと祝意を寄せた。

交流会はフォーラムに移り、大成不動産ホールデングス株式会社代表取締役社長の野村昌弘氏(日本華僑不動産協会会長)、株式会社FIRST STEP代表取締役社長の黒沢智久氏(同理事)、大誠有限会社代表取締役の石川港氏(同理事)、株式会社仁通代表取締役社長の劉丞氏(同理事)の4名が登壇し、「中国不動産市場の今後の成長トレンド」、「円安は日本の不動産の成長にいかなるチャンスをもたらすか」「新型コロナから3年、日本の不動産価格が反転した理由は何か」という3つのテーマで議論がおこなわれた。

 野村昌弘会長は、中国国内不動産市場の現状を分析し、今後の発展の方向性を予測した。黒沢智久氏は最近の海外機関投資家の動きを振り返りながら、日本の不動産市場の動向を分析した。石川港氏は、経済成長の法則の観点から不動産業界全体の方向性をまとめ、チャンスをつかむよう呼びかけた。京都から参加した劉丞氏は、新型コロナの流行が人々の経済や生活をいかに変えたか、日本での不動産取引の買い手と売り手の心理的傾向を分析し、古都京都などの再現不可能な特性のある不動産資源の優位性を紹介した。さまざまな意見が提供され、収穫は多かった。出席者は魅了され、大きな収穫を得たようで、各自の関心事について壇上のゲストに次々に質問していた。

三和株式会社の施盛大会長がグラスを掲げ乾杯の音頭をとった。新型コロナ流行下でもビジネスチャンスを見つけ利益を得ることは可能であると自らの経験を語り、今後大きな成果を得られるよう激励した。

美酒で未来を想い、文化で事業の発展を祈る。全日本華人書法家協会主席で中国文武学院院長である高小飛氏が、日本華僑不動産協会の発展を祈願して「大展鴻図」をその場で揮毫し、さらに甲骨文字の「福」を野村昌弘会長に贈った。横浜中華学校の百年の伝統を誇る獅子舞がステージで舞い踊って福を届け、会場の雰囲気を盛り上げた。アジア芸術文化促進会会長の王文強氏は、変面のパフォーマンスを披露した。さらに亢秋珠氏の筝の演奏が古風な音色で会場を魅了した。

終盤に近づき、大京穴吹不動産の元代表である海瀬和彦氏が登壇し、あいさつした。ユーモアたっぷりに「全員で三本締めをしましょう。10回ずつ手を叩いて十全、十美、十分な円満を祈願し、みな一緒に新しいスタートを切れるように願いましょう」と呼びかけた。

 気持ちを引き立てる三本締めに出席者全員の歓声が上がるなかで、「日中不動産事業者交流会2022」は無事に幕を閉じた。日本華僑不動産協会は設立以来、協力し合い、困難に向かって突き進み、逆境から飛躍へと向かって来た。2023年の新春は、希望と幸せが共にやってくるだろう。