中国デジタル経済の規模が900兆円突破

工業・情報化部がこのほど明らかにしたところによると、ここ数年の間に、中国のデジタル経済は勢いよく発展し、産業規模が急速な増加傾向を維持して、世界2位の座をキープした。統計試算データによれば、2012年から2021年にかけて、デジタル経済の規模は11兆元(約220兆円)から45兆元(約900兆円)に増加し、国内総生産(GDP)に占めるデジタル経済の割合は21.6%から39.8%に拡大した。

世界最大規模の

ネットワークインフラ構築

新型インフラ建設のペースが加速し、デジタル産業化が踏み込んで推進された。

2022年5月末現在、中国には世界最大規模で、技術の進んだネットワークインフラが構築されており、すべての地級市(省と県の中間にある行政単位)が光ファイバー都市を全面的に建設し、ギガビット級光ファイバーのユーザーは5000万人を突破し、5G基地局は170万カ所に達し、5G移動電話のユーザーは4億2000万人を超えた。

21年の全国の一定規模以上の電子情報製造業企業(年売上高2000万元[約4億円]以上の企業)の付加価値額は前年比15.7%増加し、増加率は過去10年間近くの最高を更新した。

ソフトウェア・情報技術(IT)サービス業及びインターネット・関連サービス企業の業務収入は17.7%と16.9%という高い成長率をキープし、それぞれ9兆4994億元(約110兆円)と1兆5500億元(約31兆円)に達した。

 

ビッグデータ、AI

あらゆる産業を融合

多くの産業でモデル転換・応用が次々に登場し、産業デジタル化の原動力が発揮された。ビッグデータ、クラウドコンピューティング、人工知能(AI)が工業、エネルギー、医療、交通、教育、農業などの業界に急速に融合した。

2022年6月末現在、インダストリアル・インターネットの応用が国民経済の45の大分類をカバーし、インダストリアル・インターネットの質の高いワイド・エリア・ネットワークが全国の300以上の都市をカバーした。

21年に中国の実物商品オンライン小売額は前年比12%増加して、初めて10兆元(約200兆円)の大台を突破した。モバイル決済業務は同22.73%増の1512億2800万件に達した。

同部は第14次五カ年計画(2021-25年)期間中、デジタル経済の重要コア技術の研究開発を強化し、デジタル産業化を加速的に推進し、製造業のデジタルトランスフォーメーションの推進に力を入れ、デジタル資源の管理を改善し、デジタル経済分野の国際協力を深化させ、良好な発展環境を構築し、デジタル経済の建設を加速して、経済社会の質の高い発展をサポートするとしている。