中国のインターネット人口は5億人で世界第1位
――ミニブログユーザーは半年で3倍の爆発的な伸び

7月19日、中国インターネット情報センター(CNNIC)は北京で『第28回中国インターネット発展状況統計報告』を発表した。報告書によると、2011年6月末時点での中国インターネットユーザー数は2010年末より半年間で2770万人増加し4億8500万人に達した。同様に、モバイルネットユーザー数は3億1800万人に激増し、インターネットユーザー全体の65.5%を占めた。

利用種別では娯楽利用が減り、ビジネス利用が緩やかな伸びにとどまっている中で、ミニブログユーザー数は208.9%の驚異的な伸び率であり、2010年末の6311万人から半年間で1億9500万人と爆発的に増え、利用者増加率が最も高いインターネット利用法となった。

 インターネットユーザーの増加速度は緩やかに減退

報告書は、中国のインターネットユーザー数は引き続き増加するものの、その速度は明らかに減退し始めていると指摘している。今年に入り半年間で2770万人増えたが、伸び率はわずか6.1%で、昨年同時期の3600万人と比べると減少傾向にある。2010年からインターネットユーザー数は伸び悩んでおり、現在、その増加率は、緩やかに減退し始めている。

 高く支持されるミニブログ

現在、新たなインターネットサービスであるミニブログのユーザーは爆発的に増えている。報告書によると、今年半年間でミニブログユーザー数は6311万人から1億9500万人に激増した。増加率は208.9%と驚異的であり、インターネットユーザーにおける利用率も13.8%から40.2%に急拡大している。注目すべきは、ミニブログのモバイルユーザーの増加率で、ミニブログを利用するモバイルネットユーザーの割合は2010年末の15.5%から34%に倍増している。

ミニブログの爆発的増加とは反対にビジネスのインターネット利用は2009~2010年に急速に伸びた後、相対的に伸びが鈍化する時期を迎えた。報告書では、ビジネスのインターネット利用は全体として緩やかな伸びが続いている。例えばオンラインショッピングのユーザーは半年間の伸び率が7.6%、オンラインバンキング、支払いの利用率も小幅な伸びにとどまっている。ビジネスの利用では、集団購入のインターネット利用は急速に伸び、利用率は以前の4.1%から8.7%に増え、伸び率は125%に達している。

このほか報告書では、娯楽利用の熱が冷め、オンラインゲームや音楽配信の利用率が昨年末に比べ、それぞれ2.3%と0.5%低下し、インターネットテレビの利用率も62.1%で横ばいとなっていると指摘している。

 ネットユーザー2億人がネット攻撃を受ける

インターネットが発展するにしたがって、とりわけビジネス利用が進むにつれ、不法行為を行う者が数多くあらわれ、ここ数年インターネットの安全を脅かす事件が頻発している。当然、政府はインターネットのセキュリティ問題の対策に総力を挙げて取り組んでいるが、いまだ状況は深刻であり、無視できない課題となっている。

報告書では、2011年上半期で、インターネットユーザーの44.7%にあたる2億1700万のユーザーが、コンピューターウイルスやトロイの木馬型の攻撃を受けるなどの被害を経験しているという。また、アカウント情報や暗証番号を盗まれたことがあるインターネットユーザーは1億2100万人にのぼり、インターネットユーザーの34.9%を占めており、2010年と比べて3.1%増加している。さらには、インターネットユーザーの8%が、インターネット詐欺の被害を受けたことがあり、その数は約3,880万人にのぼる。

インターネットのセキュリティ対策の専門家は次のように述べている。

「インターネットのセキュリティ対策は、科学技術、社会、法律などあらゆる方面からの制約を受けているため、政府の関連する管理部門とインターネット関連の企業及びすべてのインターネットユーザーが共に安全保障の体制を完璧にし、企業のインターネットセキュリティ体制を強化すること、ユーザーのインターネットの安全性を高めること等からそれぞれ始めれば、総合的なセキュリティ体制を構築することができ、安全・安心のインターネット利用環境を実現することができる」。