中国人観光客、30年前の日本人に相似


中国人観光客は30年前の日本人観光客に似ており、狂ったように買い物をする

中国人観光客は海外では中国の代表であり、その言動は、中国人の全体的なイメージに深くかかわってくる。最近、ニュージーランドの人気観光地に訪れた際、何人かの業界関係者に取材をしたところ、中国人観光客に対する悪い評判は、決して一般的な現象ではないことが明らかになった。

ニュージーランド南島(サウス・アイランド)の人気観光地であるフォックス氷河でモーター・ホテルを経営して10年になるピーターは、「10年前、自分のホテルに中国人の姿はまったく見られなかった。でも今は、ハイシーズンだろうと、オフシーズンだろうと、中国人観光客からの予約がホテル経営の大きな原動力となっている」と語る。

中国人観光客が何かマナーの悪い行動をしなかったかという質問に対し、ピーターは肩をすくめながら、「中国人観光客と他の国の観光客との間にあまり大きな差はない。逆に、お酒を飲まないとか、揉め事を起こさないとか、長所のほうが多いぐらいだ。ただし、中国人観光客と言葉で交流することは比較的難しい。あと、中国人が食事を作るとき、時に油や煙が大きすぎる場合がある」と語った。

北島(ノース・アイランド)のトンガリロ国立公園付近の小さな町、オハクネで火山ウォーキングツアーの実施やホテルを経営しているクリス・グリファン氏は、「中国人観光客は30年前の日本人観光客に似ている。時に大きな声で騒ぎ、狂ったように買い物をしている」としながらも、「ただし、ある一定の時間が経てば、中国人観光客も日本人観光客と同様全体的に変化していき、個人旅行を好む質の高い観光客になるだろう」という見方を示した。

取材中、ニュージーランドにおける中国人観光客に対するマイナス面のニュースを、2つに分類してみた。(1)団体で集まり大きな声を出して騒ぐ。いたるところで痰を吐き、ゴミを捨てる。これらの現象について、中国人観光客は確かに反省が必要だ(2)交通や入国に関わるもので、何らかの事情による場合が多い。

中国人観光客の増加にともない、一部マナーの悪い行動にメディアの注目が集中しているが、悪い評判を一刀両断するべきではない。実際、今回の取材で、中国人観光客に対する悪い評判は、主に大規模な団体ツアー客に対するものであることがわかった。中国人観光客の全体的な規模が拡大すると同時に、その中のギャップもますます大きくなっている。年齢や旅行スタイルなどからも異なる層に細分化され、一概には言えなくなっている。