新中産階級の男性を全面解読

このほど発表された「新中産階級男性消費白書」は、5万人以上が参加した消費調査と京東の全プラットフォームの1億人を超えるユーザーの消費に関するビッグデータに基づき、住宅、自動車、健康、スマート設備、ファッション、知識、ぜいたく品の7つの観点から新中産階級の男性の消費傾向を読み解き、彼らの消費の輪郭を描き出したものだ。


上海のジムでトレーニングしている男性

京東のビッグデータをみると、男性の消費金額が最も多いのは衣類と電化製品の「生活必需品」で、購入数も購入金額も他の品目を大きく上回る。生活必需品のほか、酒類、撮影機器、音響映像設備、ケア用品が消費金額でトップ10に入る。ここから電子製品が中産階級男性の最もお気に入りの品目であることがわかる。トップ10のうち、生活家電、コンピューター部品、スマート設備、撮影機器などの電子商品が半数を占める。

「買い物をする時に誰の意見を参考にするか」との質問に対し、半数近くの男性が「妻の意見を参考にする」と答えた。また27.1%が「仲のよい友人のアドバイスを参考にする」と答えた。

年代ごとの品目別購入数量をみると、80後(1980年代生まれ)と90後(1990年代生まれ)の好みは非常に似ており、軽食、携帯電話部品、衛生用品を最もよく買っている。ただ90後は自分の外的イメージをより重視し、衣類やフェイスケア製品により情熱を注ぐ点が異なる。70後(1970年代生まれ)が80~90後と最も異なる点は、国内外の名酒を好んで購入する点だ。

白書の「不動産自動車の消費」の章では、男性の49.7%が「持ち家があり、自分でローンを返済できる」と答えた。こうした人は毎月の返済額が非常に高額で、返済額は29.3%が「1000元~3000元」(約1万7300~5万2000円)と答え、「1万元(約17万円)以上」も15%に上った。返済額は居住する都市の不動産価格および頭金の金額によって変わってくる。

アンケート調査によると、回答者の92%が「健康は大事」と考えていることがわかった。残りの8%は「自分は若いし体も丈夫なので、まずお金を稼いでから後のことは考える」という人々だ。「健康は大事」と考える男性のうち、62.9%は健康についての漠然とした理念があるだけで、実際の行動計画は何もない。どうしてそうなるかといえば、「仕事が忙しくて、時間がないから」だ。

調査によれば、30歳以上の男性は、経済力が高まるにつれて、ファッション消費の金額が徐々に増加し、年間6000元(約10万3600円)前後という人が多い。24~29歳の男性のファッション消費金額が最も少なく、3000元(約5万2000円)以下が多く、3000元以上という人は5%にも満たない。

男性のファッション分野での消費が爆発的に増加した。京東研究院のまとめたデータをみると、2015~17年の3年間に、男性の靴類、カバン類、アクセサリー類の消費は急成長期を迎え、特にアクセサリー類消費の3年間の複合成長率は96%に達している。

自分を向上させるための男性の学習ルートが多様化している。最もよく行われる2つの学習は「本を買って自分を鍛える」と「オンラインの学習カリキュラムを購入する」だ。