新卒者の平均初任給は約4万円の波紋

北京大学市場・メディア研究センターおよび情報ポータルサイトの?集網はこのほど共同で「90後(1990年代生まれ)大卒生の就職報告書」を発表した。35万件あまりの有効回答をまとめた同報告書によると、今年の新卒者の平均初任給は2443元(約4万500円)で、iPhone1台の価格のわずか半分であることがわかった。地域別に見ると北京の平均初任給は3019元(約5万円)で、3割以上が「親のすねかじり」状態、約4割が「毎月の給料を全部使い果たす」生活であることがわかった。

2014年の新卒者平均初任給は2443元で、2013年比324元(約5380円)増となった。1線都市の初任給は他都市を上回り、北京は3019元に達した。男女別で見ると男性の平均初任給が2630元(約4万3600円)で女性よりも389元(約6400円)高く、伝統的な男尊女卑現象が今も存在していることがわかった。また、同じ条件では女性よりも男性を採用したがる企業が多く存在した。

2014年新卒者の生活状況調査によると、卒業後は両親から資金援助を受けないとした人は65.9%だった。自分の収入で経済的な独立を果たしたこれらの人は、「親のすねかじり族」ではないが、残る3割以上の人は両親に頼る生活を続けており、毎月1000元(約1万6000円)以上の援助を受けると回答した人も5.9%いた。これらの人のうち、84%は就職先が見つかっていないにもかかわらず、毎月の支出が1553元(約2万5800円)に達し、同年新卒者の平均水準を36%上回った。

北京大学市場・メディア研究センターおよび情報ポータルサイトの?集網はこのほど共同で「90後(1990年代生まれ)大卒生の就職報告書」を発表した。35万人以上を対象としたアンケート調査の結果を取りまとめた同報告によると、今年の卒業生の平均初任給は2443元(約4万500円)で、うち北京エリアの平均初任給は3019元(約5万円)にとどまった。今年の卒業生のうち、「親のすねかじり族」は3割を上回り、毎月の給料を全部使い果たす「月光族」は4割近くに達した。

微博(ウェイボ―)上で上記の数字が明らかになると、瞬く間にネットユーザーの関心を集め、転送された。悲しげな表情で、「また祖国人民の足を引っ張ってしまった」と嘆く人が多かった。また、「発表された平均給料はかなり低水準だ。私も足を引っ張っている一人と言わざるを得ない。正真正銘の月光族だし……」という投稿もあった。多くの人が、短い「足を引っ張る」という言葉で、自分のことを「恥じる」気持ちを表現した。また、「2443元」という数字に対して疑問を投げかけるネットユーザーもいた。「qjy1213」さんは、「どうやってこの平均値が出てきたのか、本当に知りたい」と発言。また、働き出して長年経つ多くのネットユーザーも、涙ながらに投稿した。「不許叫我芸名」さんは、「仕事に就いて7年になるが、まだこの平均給与に届かない」とコメント。「滄海0067」さんは、「20年も仕事をしてきたが、月給は2242元(約3万7000円)。かなり激しく祖国の足を引っ張っている」と投稿した。在学中の学生たちも、焦りの色を隠しきれない。「偶見所有美好6」さんは、「この数字で、私たち大学2年生の将来は、大きく揺らいでしまった」とコメントした。

統計に示された「2443元」は、今年卒業し、就職したばかりの新社会人の平均月給だ。社会人になって数年経った人の多くは、このような数字で収まってはいないだろう。将来に対して楽観視しているネットユーザーも多い。「簡単先生的拾憶」さんは、「卒業後のキャリアの道のりは、大変長い。生活し続ける限り、努力し続けなければ!」と意気込んでいる。また、実例を挙げてみんなにはっぱをかける人もいた。「綿羊是個土老板」さんは、「卒業したばかりの友人は、三線都市で就職した。1カ月目の実習期間の月給は1500元(約2万5000円)だったが、すぐに3000元(約5万円)に上がり、3年経った今は6800元(約11万3000円)もらっている。決して慌てないこと。何事をするにも、最初の困難はつきものだ」とネット上で皆を激励した。