「80後」「90後」、都市の夢
同一労働同一賃金 社会保障 分譲住宅

彼、または彼女は「80後」(80年代生まれ)、「90後」(90年代生まれ)であり、また新世代の労働者である。一世代上の労働者と比べると、新世代は教育レベルが高く、開放的な考えを持っており、思考力もある。彼らにとって都市文化は大きな魅力を持っており、彼らは現代社会に溶け込みたいと熱望している。近年、労働者の労働環境、生活条件は大きく改善された。彼らは都市にどのような期待を持っているのだろうか。

データによると、2002年から2011年にかけて、中国の都市化率は平均年1.35%ずつ上昇し、都市人口は年平均2096万人増加している。2011年末の時点で、中国の都市化率は51.3%、全国の農民工(出稼ぎ労働者)は2億5000万人に達している。

1万365人の労働者に対するアンケートによると、60.2%が今後10年間で新市民になることを期待している。彼らが思い描く新市民としての基準は、同一労働同一賃金、社会保障、都市での住宅の三つであるが、彼らの夢は徐々に現実になりつつある。教育、医療、住宅供給計画など、過去5年間で民生部門に対する財政支出は確実に増え続けており、医療支出の累計は2億5200万元(約40億1024万円)に達し、年間平均29.3%の割合で増えている。都市の低所得者向け住宅とスラム街の改築住宅は1800万棟以上建設されており、カバー面積は12.5%となった。

2013年に中央政府は農業からの転移人口の秩序ある市民化推進を文書で指示した。人口の都市化を推進するには、特に農民の出稼ぎ労働者が都市に定住することが重要な施策となる。戸籍制度改革を加速し、中小都市と地方小都市の定住条件緩和政策を施行する。農民の出稼ぎ労働者の職業訓練、社会保障、権利保護を強化し、出稼ぎ労働者の平等を推進し、労働報酬、子女教育、公共衛生、計画出産、賃貸住宅、文化サービスなどの基本的権利を享受できるように、都市の基本的公共サービスを定住者全員に施せるようにする。

若者たちの「中国の夢」は、13億人の中国人の夢でもある。庶民の生活がもっと良くなり、一人当たりの収入が増加し続け、生活状況が改善し、社会保障の水準も上がり続け、どんどん幸せになる美しい光景が、今まさに一人ひとりの中国人の心に根をはやし、芽生え始めた。