春節が近づき、チベット暦の新年の到来とともに、記者はチベット族の人々を訪ねた。彼らの言葉と表情から、チベットの新しい変化と幸福な生活が理解できた。場面ごとに一つ一つ紹介する。
【シーン1】
「私たちに新しい家を建ててくれた中国共産党に感謝します」
ラサ市 トゥールン・デチェン県 羊達村
2012年1月7日
「私たちに新しい家を建ててくれた中国共産党に感謝します!」。堆龍河畔の一棟の広々とした美しい二階建てのチベット式建物の前で、羊達村の村民、卓?さんは興奮気味に言った。彼女も「安居工程(居住環境改善プロジェクト)」の恩恵を受けた一人である。
2006年からチベットでは、農民の住居の改造と遊牧民の定住、引越しの援助に重点を置いた居住環境改善プロジェクトが実施され、住居の条件を改善しなければならない農民や遊牧民に補助を行った。
現在、プロジェクトへの投入資金の累計は170億元で、全区で、住居の条件があまり良くない2.5万戸、143万人の農民、遊牧民が安全で快適な住居に住めるようになった。
「今の政策は本当に素晴らしい」と言う卓?さんに案内されて、羊達村にある「農業模範園」に行った。
ここでは村娘の?承さんが3つの大きな掛け小屋(仮小屋)を作っていた。小屋の中では、成長期を過ぎたピーマンの苗をはじく作業をしていた。頬に汗を流しながら、「このピーマンは去年の7月に種を蒔いたの。全部で8回売りに出して、大体5000元余りの収入になったわ」と話してくれた。
【シーン2】
「私たちの気持ちも明るくなりました!」
ナクチュ地区ニエンロン県 白雄郷14村
2011年12月28日
夜の帳が降りて、寒さが襲ってくる。一つ一つの電灯がナクチュ地区ニエンロン県白雄郷14村の夜の生活を明るく照らす。電灯の下では才旺さん一家がソファに座って楽しく過ごしている。
「私たちの気持ちも明るくなりました!」と、才旺さんは天井の省エネ灯を指さした。以前は毎年冬になると、水力発電の制限を受けて、チベットの電力は不足し度々停電していた。
以前のチベット地区は、チベットでの発電設備のみに頼っていたため、電力量に限りがあり多くを水力発電に頼っていた。冬から春の渇水期になると、多い時で30%の電力不足に見舞われた。しかも、電力を外からチベットに送る術もなく、電力不足はずっと続いていた。
2011年12月9日、青藏(青海省)電力整備プロジェクトが正式に試運転を行い、この世界一海抜の高い“電力回廊”のお陰で、チベットの70万近い農民・遊牧民の人々は完全に酥油灯(そゆとう=牛や羊の乳を煮詰めて作った油で点した灯り)の時代に別れを告げた。
【シーン3】
「今は最低生活保障があるので
生活に不安がなくなりました!」
セラ寺
2012年1月4日
正午、セラ寺養老院内で、67歳の老僧、強久さんがバター茶を飲みながら中央電視台の「30分ニュース」を見ていた。
「最低生活保障がなかったときは老いて頼るところがなくなるのが怖かった。若い頃は法会に行ったり、民家にお経を唱えに行って報酬があった。年をとったら生活に当てがなくなった。今は最低生活保障があるので安心だ。生活に不安がなくなった」と言う。
強久さんはもともと、セラ寺の執法ラマ僧であり、チベット自治区が少しずつ僧の医療保障、最低生活保障、養老などを取り入れ始めてから,すでに7年間、最低生活保障を受けている。
セラ寺では、強久さんのような老僧が現在も少なくない。彼らは毎月、最低でも277元の最低生活保障費を受けられる。
周知のように、『チベット自治区僧尼の社会保険加入暫定規則』が、今年の1月1日より正式に実施された。同規則によると、チベット自治区に登録されているすべての寺院の僧尼は、満18歳になると戸籍に関係なく、任意ではあるが、寺院の所在地で自治区の現行規定に基づき、町の住民社会養老保険と基本医療保険に加入する、となっている。
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