日本女性は家庭を重視

「語気、語調、表情だけでなく、仕草までもが温和で、子どもを教育するときも優しく話す。先輩たちに比べれば、現代中国では、女性の経済面・生活面での重圧は軽くなったとは言え、なかなか真似のできることではありません」。典型的日本女性について、『日本新華僑報』の張?記者は感慨を吐露する。彼女は、3.11の震災時を振り返り、「毎日夜遅くまで仕事をしてクタクタになって帰っても、マンション階下のスーパーで、レジ係の女性のさわやかな笑顔と優しい声に接すると、こちらも元気になりました」と話す。

「日本女性の特徴は家庭を大事にするということです」と張?記者は言う。日本の女性が日本の家庭に果たしてきた役割を見落とすことはできない。女の子は母親から、正座の仕方、礼儀、料理から教育、家計のやりくりまで学ぶ。結婚後は多くの日本女性が家庭での全権を握り、毎日家族に食事を作り、子どもを教育し、週末や休みのレジャーを計画し、家計をやりくりする。父親はただ運転手や運搬係に徹するのみである。実際、日本女性の家庭での地位は高く、すべてを取り仕切り、家計を握っている。既婚の男性社員の給与振込カードを直接奥さんに渡す会社の上司さえいる。夫は毎日出かける際に妻からの小遣いを待つほかない。

日本女性は社会参画に遅れ

大多数の日本女性は結婚後家庭に入り、専業主婦になるが、彼女たちは決して教育を受けていないわけではない。日本では多くの女性が高等教育を受けている。女子大学では歴史や科学等の科目だけでなく、家事、家計、子どもの教育等を系統的・理論的に教えている。

「一方で、日本の女性の政治的地位は男性に大きく劣ります。田中角栄元首相の娘である田中眞紀子氏は、日本の政界では影響力のある女性政治家と見られていますが、こうした社会環境の下で力を発揮できていません」と張?記者は言う。結婚後も仕事を続けたり、社会活動に参加する女性は少ない。このことが日本女性の社会的、経済的地位をずっと高められない要因ともなっている。現在、働いている女性の多くは、比較的学歴の高い30代である。しかし、ほとんどがサラリーマン層で、企業家や幹部はごくわずかである。