習近平総書記、公明党・山口那津男代表と会見

中国の習近平総書記は1月25日、人民大会堂で公明党・山口那津男代表と会見した。

習総書記は「中国と日本は、お互いが大切な隣国であり、国交正常化より40年、各分野での深く広範な協力はかつてないレベルに達し両国の発展を強く促進してきた。中国政府の、中日関係の発展を重視するという方針に変化はない。両国間の政治文書が中日関係の“バラスト”(安定を保つ重量物)であることは事実が証明しており、堅持・遵守していくべきだ。新しい情勢の下で、我々の先代の指導者のように国家の責任感、政治の知恵、歴史の使命感を体現し、中日関係の困難を克服し、今後も前進していかなければならない」と述べた。

さらに習総書記は「中日関係の長期にわたる健全かつ安定した発展を維持するためには、大局から方向性を見据え、両国間の敏感な問題に速やかに適切に対処する必要がある。中国側の釣魚島(日本名、尖閣諸島)問題に関する立場は一貫して明確であり、日本側は歴史と現実を正視し、実際の行動をもって中国側と協力して対話・交渉による効果的な問題解決策を模索すべきである。歴史を鑑としてこそ未来に向かっていくことができる。日本側は中国人民の民族感情を尊重し、歴史問題に的確に対処すべきである。我々は、山口代表が、両国関係が特殊な情勢にあるこの時に訪中されたことを重視している。公明党には今後も中日関係の発展のために建設的役割を果たして欲しい」と強調した。

山口代表は、「公明党は一貫して日中友好の発展に取り組み、日中間の4つの政治文書に明記された原則の遵守を主張してきた。公明党は連立政権与党として、今後も日中友好の伝統を継承・発揚し、両国の交流・協力を促進し、対話によって問題解決を図り、日中関係の改善と発展のために前向きに努力していきたい」と述べた。

そして、山口代表は習総書記に安倍晋三首相の親書を手渡した。安倍首相は親書で、「日中関係は最も重要な二国間関係の一つであり、両国はアジア太平洋地域と世界の平和に対し共通の責任を負っている。大局観に立って日中の戦略的互恵関係を前進させていきたい」としている。