大阪でも中国語コーナーを開く

中国語教室の日本の友人たちに「中国語コーナー」のことを初めて話したのは、1、2年前のことだ。東京で中国語コーナーが開かれて数年たった頃で、中国や日本のマスコミが取材・報道し、話題になっていた。

「大阪でもできますね」と何気なく言った。すると、みんなはその気になって、「やりましょうよ。大阪でやるなら参加しますよ」と私に話した。

日本の友人たちの熱意には心動かされるものがあった。けれど、いろいろなことを考えて迷っていた。誰もが忙しくて暇のない世の中で、「中国語コーナー」のような何の利益もない活動に興味を持つ人がいるだろうか。

しかし、日本の友人たちは、とても積極的で、私に中国語を学んでいる土肥さんは場所も探してきた。大阪帝国ホテルの側の毛馬桜之宮公園は景色がいいし、近くにはOAPタワー(大阪アメニティパーク)があるから、天気が悪かったら、タワーのなかで中国語コーナーを開けばいいという。

そして、8月末のある日、湖南人会で同郷の先輩である、立命館大学の文楚雄教授と約束して場所を見にいった。その日は家を出る時から雨で、蒸し暑い天気だった。行く途中で、私はずっと考えていた。中国語コーナーをやるべきか、どうか。もし始めたら、努力して続けていかなくてはならない。文教授も私と同じ思いだった。しかし、公園に着くと、雨が止んで、きれいな虹が出てきた。文教授は興奮ぎみに言った。「こんな虹が出るなんて縁起がいい。もう迷わずに中国語コーナーをやろう」。

こうして、中国語コーナーの時間を毎月の第三土曜の午後2時から4時までと決めた。私たちはこの中国語コーナーが関西をカバーして、関西の中国語愛好者に中国語で交流しながら学習する場を提供し、中国と日本に虹の橋を架けてくれることを期待した。

10月20日、「関西の中国語コーナー」は予定通りに1回目の交流会を開いた。参加者には中国の人も日本の人もいて、大学教師も会社員も中国人留学生もいた。初めての中国語コーナーは賑やかに行われ、予想よりはるかに良い結果だった。活動が終わると、参加者たちは来月の第三土曜日、同じ場所での再会を約束して散会した。