日本留学では著作権問題を理解しなければならない

中国新聞網は8月22日、中国人留学生が海賊版ソフトを用いて、富山大学のネットワーク監視センターにウィルス警告を引き起こしたと報道した。朝日新聞は8月20日、21歳の中国人留学生、魏某が日本で海賊版の『ワンピース』フィギュアを売買し、40万元(約500万円)の利益を得て警察に拘留されたと伝えた。7月には、25歳の留学生、倪某が海賊版の『ワンピース』フィギュアで14万4000元(約180万円)を得たとして、「著作権法」違反の容疑で逮捕されている。

なぜ頻繁に著作権問題が発生するのか

中国人留学生が日本で頻繁に著作権法に触れる問題を起こしているのは偶然ではない。『日本新華僑報』の蒋豊編集長は、3つの原因があげられるという。①中国人留学生の著作権意識が低い。②日本の関連する法律を理解してない。③苦労しないで、違法な方法で法外な利益を得ようとする。普通は前述の2つの原因で著作権侵害を犯してしまい、海賊版によって利益を得ようとする者はきわめて少数である。

中国から日本に行く多くの留学生が、日本の法律をよく知らず、海賊版ソフトを使用する行為などが著作権侵害になると気がつかないのかもしれない。蒋編集長は「少し前ですが、東京の某国立大学の林さんという留学生は学校にパソコンを持っていき、日本人の同級生に海賊版ソフトを見せびらかしました。同級生たちはあっけにとられていたそうです。ある同級生が関連部門に通知しました。この留学生は罰金を払わされ、学籍を失ったのは言うまでもなく、もう少しで刑務所に入るところでした」と話した。

認識のギャップで、中国人留学生には「日本は著作権に対して、わけもなく騒ぎ立てる」という見方がある。しかし、著作権侵害は日本で窃盗同様の重い犯罪である。この点を認識しないのは、日本の社会に適応していないといえる。

留学するためにやるべきこと

中国社会科学院日本研究所の助手研究員、張暁磊博士は、日本に留学中の学生に注意を与えている。つねにルールを守る意識と権利意識をもち、コピーをしたり、人の作品を使用する前には、周りの意見を聞くのがよい。こうすることが他者を尊重するだけでなく、自分の権利を守ることにもなる。

中国人留学生が日本で著作権を侵害することは、単なる個人的な問題としてだけでなく、中国人留学生全体のイメージを損なうことにもなる。少数の無責任な日本のメディアによって、留学生某らの海賊版ソフトウェアの使用を、甚だしくは「中国政府による日本の機密情報のソフトを盗むためだ」と曲解され、中国と留学生の名誉が傷つけられている。

「郷に入っては郷に従え」というが、留学生はなるべく早く日本の法律を理解し、正規のものを使用して、ささいなことのために、刑務所に入るようなことをしてはならない。そうしなければ日本にいる中国人のイメージを悪くしてしまうのである。