日本における中国人女性の社会進出

6月8日発行の『日本新華僑報』によると、多くの、日本社会で成功を収めた中国人女性とその成果が日本メディアの関心を集めている。変化に満ちた現在の日本社会において、中国人女性はより多くの責任と役割を担うことになるのかもしれない。

 記事の概要は次の通り。

 馬亜貞さん、袁明霞さん、邱雲さんの3人の20代女性が日本の看護師国家試験に合格し、2012年の春、3人同時に名古屋の「徳州会総合病院」に採用された。そして、劉丹さん、張秀錦さんもこの国家試験に合格し、相前後して富山県の医療法人「明寿会」から看護師として認証を受けた。

23歳の在日中国人女性、陸培紅さんは同じ国家試験に合格し、日中両国の看護師資格を併せ持つ初の在日中国人女性となった。最近、多くの中国人女性が日本の看護師資格を取得したニュースが続けざまに報じられている。

 同時に、中国の女性漫画家・夏達さんや富士通情報ソフトウェア有限公司日本支社副社長の張静さん、福龍グループ会長の陳秀姐さんや株式会社アルバックス代表の呂娟さんなど、日本で成功を収めた中国人女性本人とその成果が日本メディアの注目を集めている。

これらのニュースは、在日中国人女性の活躍ぶりを伝えるだけでなく、さらに多くの中国人女性が、変貌目ざましい現在の日本社会で、より大きな責任と役割を担うようになることを暗示している。

 従来の日本社会では女性が軽視され、企業でも女性は重視されなかった。在日中国人女性には、こうした伝統的な障害を克服するだけの力があるのだろうか。就職状況が低迷し、日本人でさえ仕事に就くことが非常に厳しい中、在日中国人女性がいったいどうすれば特別な便宜を得ることが出来るのだろうか。おそらくこのように考える人もいるだろう。

確かにさまざま不利な背景はあるが、客観的な環境面での不利を強調するだけでは自分の手足を縛り、困難を乗り越える勇気と力を失い、発展のチャンスを逃すことにしかならない。

 現在の日本社会は激烈な変革の中にあり、中国人女性もさらに多くの役割を担うことが求められている。日本は確かに典型的な男性社会だが、しかし古代から現代まで、女性は常に重要な役割を担ってきた。

NHKは最近、1983年に放送され好評を博した人気テレビドラマ『おしん』をリメークして映画化することを決めたが、おしんという山形県の貧しい農村に生まれた女性が明治、大正、昭和の時代を超えて生きた人生の軌跡は日本経済成長の発展過程と重なり合う。

今、『おしん』をリメークすることは、地域の観光促進のためというよりは、むしろ『おしん伝説の復活』によって、人々の自信と闘志を呼び起こすことを期待しているのであり、映画会社の戦略というより、日本社会が女性の粘り強さを求めている一種の表れともいえる。

 『日本経済新聞』の最近の報道では、博士課程に進学する外国人女子留学生の割合が、日本人の女子学生を上回り、毎年日本で誕生する博士のうち、女性の比率が全体の3割にまで拡大していると指摘している。

女性の博士たちの中で23%が外国人留学生だ。これは、今後ますます多くの高学歴の中国人女性が日本社会に進出していくことを意味している。

現在、日本政府は、より多くの高い技術や学識を持った外国人を呼び込むために「ポイント制」(「高度人材に対するポイント制による出入国管理上の優遇制度」)の導入を検討している。また、2020年には、経済界、政界やその他の分野で女性のリーダーが占める比率を30%にまで高めようと計画している。

こうした動きはすべて、在日中国人女性にビジネス界で成功するための好機と好条件を与えるものだ。したがって、より多くの中国人女性がこれらの機会を捉え、(女性が)「天の半分を支える」との気持ちを鼓舞して、日本での自身の事業に新境地を開くとともに、日本社会における中国人の地位向上のためにより良い基盤を築くことを望みたい。