石万鵬一行が中日の包装産業協力を推進
「中国包装産業の現状と発展」東京セミナーを開催

周知のとおり、中国は世界最大の輸出国のひとつである。中国の包装産業は世界最大規模、最大の潜在力を秘めた巨大な市場を有し、世界最速のスピードで発展している。近年、ドイツを中心とした欧米の関連企業が大量に中国市場に進出しているが、日本企業の「動き」はさほどでもない。

中国包装産業の現状と発展を伝え、日本企業に中国進出を促すため、世界包装機構(WPO:World Packaging Organisation)副会長で中国包装連合会会長の石万鵬氏率いる訪問団が東京で「営業」を行った。

2月16日、都内のホテルで「中国包装産業の現状と発展」東京セミナーが開催された。石氏が「中国包装産業の現状と発展」をテーマに講演を行い、駐日中国大使館の牛建国公使参事官(経済担当)、日本国際貿易促進協会の片寄浩紀(かたせ・こうき)専務理事が挨拶に立った。

日本からは300人を超える各企業代表が参加し、中国包装連合会の王立紅副秘書長が、7月に予定されているアジア最大規模の「2012年北京国際包装博覧会」の概要を説明した。

中国経済貿易委員会副主任、中国紡績工業部部長などの要職を歴任し、中国の経済情勢と包装産業の発展を熟知している石氏は、世界経済の情勢、中国経済の動向、中国包装産業の持つビジネスチャンスと市場について詳細に紹介した。

石氏は「2010年の中国包装産業の総生産は1兆2000億元を突破し、中国経済全体の2.8%前後になっている。世界経済が減速する中で、中国産業は依然として18%前後の成長率を維持している。中国は13億を越える人口を有する世界最大の消費市場であり、中国経済の発展につれて、食品、薬品、日用品などの包装に対するニーズはますます拡大しており、中国包装産業は得がたい発展のチャンスを迎えている」と語った。

そして、「日本と中国は地理、文化などの面で非常に近く、欧米企業と比べて大きなメリットがある。欧米企業同様に、より多くの日本企業が、中国の包装産業発展のために、積極的に参入するよう求めたい」と要請した。

セミナーでは、駐日中国大使館経済担当参事官の牛建国公使が挨拶に立ち、程永華大使の代理として、セミナーの東京開催と中国包装産業の業績を心から祝うとともに、石万鵬会長と中国側代表団、セミナーに参加した日本側業界人に歓迎の意を表した。

牛公使は「石万鵬会長は中国の計画経済から市場経済への転換のすべての過程を経験し、長年にわたって経済活動の先頭に立ち、中国経済の情勢について深く理解している。非常に豊富な実践経験を持っている石万鵬会長のリードによって中日包装産業の協力と発展が一歩進んだ新たな段階を迎えるだろう」と述べた。

日本側からは日本国際貿易促進協会の片寄専務理事が包装業界を代表してセミナーの東京開催を祝うとともに、「日本は近年、環境保護経済に力を注ぎ、包装産業でも各種の環境保護技術を広く応用しており、日本企業はこれらの先進技術を携えて中国の包装産業と協力し、ともに発展することが可能だ」と述べた。