香港新聞社が初の海外支社を開設
日本の各界を表敬訪問

香港の中国への復帰26周年を機に、香港新聞社日本支社が7月3日東京に設立され、『人民日報海外版日本月刊』編集部に同支社の銘板が掲げられた。これは香港新聞社にとって初の海外支社である。

 

新たな出発、新しい旅立ち

設立セレモニーには、香港新聞社の呂英傑社長、朱光強副編集長、同日本支社長に就任した呉暁楽『人民日報海外版日本月刊』発行人、同編集長に就任した蒋豊『人民日報海外版日本月刊』編集長らが出席した。

呂社長は、香港新聞社の背景、発展、影響力、日本支社設立の意義について簡単に紹介し、新たな情勢の下で香港と日本各界との理解と交流をより促進し、香港の声を積極的に日本に伝えていきたいと述べた。

呉暁楽支社長は、香港と日本の緊密な経済関係や在日香港同胞の心情に照らし、同支社の架け橋としての役割について、「責任はより重く、プレッシャーはより大きくなった。新たな役割を果たし、中国の物語と香港の物語を伝えたい」と意気込みを語った。

蒋豊編集長は自身の40年にわたる記者の経験を披露し、香港の対日広報を強化することは祖国統一という偉業に貢献することであり、日本社会の香港に対する盲点や偏見を取り除いていくことにつながると指摘した。

『人民日報海外版日本月刊』理事であり、日本粤港澳湾区(広東・香港・マカオグレートベイエリア)総商会準備委員会の山田麗華会長も「ますます意欲が湧いた」と期待と喜びを語った。

 

相互信頼と友好の

架け橋を強固に

7月4日から5日にかけて、呂英傑社長一行は公明党代表の山口那津男参議院議員と鳩山由紀夫元首相を表敬訪問し、香港新聞社の理念・価値と日本支社の業務・ビジョンを紹介し、中国と香港の発展、中日関係について掘り下げた意見交換をした。

山口代表との会談で、呂社長は一国二制度の下での香港の発展と国家の安定にフォーカスし、「公明党と池田大作先生は中国人民の古くからの友人であり、代々の中日友好の旗印である。日本支社設立を契機に、香港、中国本土、そして世界を基点とした理解促進に一層の努力を傾けたい」と述べた。

山口代表は、公明党と創価学会が中日国交正常化に一定の役割を果たしたことを振り返り、中日友好交流に関わってきた歴史の中で、公明党は常に中国との友好路線を堅持してきたと説明した。

そして、中国との関係は日本にとって重要な二国間関係であり、どのような困難な時期でも公明党は一貫して交流、対話を重ねてきており、「中国と日本が東アジアにおいてまた国際社会においても重要な関係であることをお互いに認識しながら、国際社会の平和と繁栄のために力を合わせていきたい」として、近い将来の訪中に意欲を示した。

さらに、香港という窓を通じて中国本土との交流が強化されることを期待し、香港新聞社日本支社が新しい時代に、日本に向けて多くの情報を届け、本当の香港と中国を紹介してくれることを期待していると述べた。

鳩山由紀夫元首相との会談で呂社長は、鳩山氏の中日友好に対する長年の取り組みに敬意を表し、香港新聞社日本支社の設立状況を紹介した。さらに、日本支社は香港の新しいイメージを再構築するという使命を守り、香港に対する日本社会の強い関心によりよく反応し、香港の本当の声を伝え、香港と日本の積極的な経済・文化の交流と相互作用を促進していくと述べた。

鳩山元首相は、自身の中国との交流経験を踏まえ、現在の日本の経済・社会状況、特に「中国の脅威」や「香港に自由はない」といった誤った言説や、中国と日本の経済力の変化、日米中の駆け引き、日本の一部メディアの「偏向」報道など複合的な影響により、日本の世論が影響を受け、価値観が分断されているとし、香港新聞社のようなメディアは香港と中国の真実、客観的な姿を伝える必要があり、日本支社はさらに積極的な役割を果たしてほしいと期待を寄せた。

さらに、一国二制度は世界の注目を集めており、中国には国家の平和的発展を維持する能力と知恵があると述べ、戦争の苦難を経験した日本人は平和を深く理解しており、個人としても中国と日本の友好関係の発展を推進していくと語った。

 

メディアと経済が

共に歩む新たな章

7月5日、呂英傑社長一行は香港駐東京経済貿易代表部を訪問し、謝智浩次席代表と面会した。香港の発展と対外協力のための交流強化と共同努力の形成について、謝次席代表は朱光強、呉暁楽、蒋豊、山田麗華の各氏と意見交換をおこなった。

呂社長と謝次席代表は共に、香港新聞社日本支社と香港駐東京経済貿易代表部は、それぞれ海外初の拠点として、役割は異なるものの、使命は共通しているとし、今後、協力・交流を強化し、新たな香港の姿と「一国二制度」の実践の成果を世界に示すために協力していきたいと述べた。

意見交換の中で呉支社長は、経済貿易代表部が発行するニュースレターを参考に、双方がニュースや情報の共有を強化すれば、よりタイムリーで効果的な情報処理が可能な「ファストトラック」を構築することができると述べ、さらに日本支社は香港と日本をつなぐ架け橋および絆となり、日本人が理解できる言葉で香港の物語を伝え、双方の交流を促進すべきだと語った。

 

海外の学生から見た

香港と中国

7月6日、呂英傑社長一行は北京語言大学東京分校を訪問し、宋紅芳校長、大澤徹副校長、学生代表らと懇談した。

呂社長は同校の発展、学生の構成、カリキュラムや教育法などの紹介に丁寧に耳を傾け、自身が北京語言大学の香港、マカオ、台湾の学生対象の国情教育指導を務めている経験を基に、北京語言大学はその特別な長所を生かし、「小さな国連」であるだけでなく、人類運命共同体の人材育成の揺籃として、海外で展開している中国の大学の模範になるだろうと述べた。呉支社長と蒋豊編集長は、北京語言大学東京分校の発展に注目し、優秀な学生にさらなる学習と実践の機会を提供し、中国言語文化の普及と国際交流を支援したいと話した。

また、同席した日本人学生は、中国語と中国文化を学んだ経験や、言語、人間関係、環境などの側面から中国本土と香港への愛情を語り、相互交流のためにさらに学んでいきたいと述べた。