中国の地方政府が日本企業への「サプライチェーン強靭化」で行動示す

北半球の気温は上昇を続け、米中間競争の熱も下がる気配はない。

米国の後押しで、日本やヨーロッパなどの多くの国が、中国市場やビジネス環境、経営サービスに対する誹謗中傷などの「口撃」で、中国に対する「デカップリング」工作を続けている。

苦心惨憺して中国関連の「ブラックデータ」を探して発信することは、多くの西側諸国やメディアにとって「日課」となっており、一部の日本企業は「脱中国化」の困惑やドタバタに巻き込まれているようだ。

「負のエネルギー」が満ち溢れる中、潔白や公明正大であることはおのずから証明されるのであり、事実は別として、多くの言葉は必要としない。

6月2日、『四国新聞』の報道によると、中国江蘇省南通市にある製氷機メーカーである星崎冷熱科技(南通)有限公司が、南通市海門区市場監督管理局から、中国の商標法などに違反したとして、本年2月に行政処分を受けた。その後も、違反を知りながら、5月末から6月初めにかけて上海で開かれたホテルや飲食業関連の国際展示会で、同社と無関係である日本の著名な業務用厨房機器大手「ホシザキ」(愛知県豊明市)と酷似した企業名やマークを使って製氷機を販売し続けていたことがわかった。

今回は上海市市場監督管理局が介入し、詳細な調査が行われた。これを受けて、日本企業側も「行政処分を無視した行動は許せない」と強調しつつも、中国当局の迅速な対応に謝意を示した。

おそらく、多くの人にとって記事にするまでもない普通の事件なのだろうが、予想をはるかに超える注目を集めた。

これは、一面では中国地方政府の厳格できめ細かな監督と仕事ぶり、また一面では中日両国の経済界の誠実で友好的な交流を示していると筆者は考えている。このような一見「取るに足らない」小さな出来事が、多くのことを語り、示唆を与えてくれるのだ。

第一に、中国進出の日系企業に対する支援策の継続的な最適化は、中国市場の高品質化の新たな「ポーナス」である。

中国の高品質化はまさに時を得ており、中国に進出している多くの日本企業にとっての安心・快適・効率的な市場環境と行政支援は、中国が「引力場」であり続けるための鍵である。

中国の国内市場に目を向けると、ますます多くの地方都市が「24時間」「ポイント集中」「ワンストップ」などの施策を積極的に導入し、内在する大きなポテンシャルを解き放とうとしている。

中国の深化し続ける市場の高品質化のなかで活動し続けてきた日本企業は、法治、高効率、人間性、さらには濃厚な人情味を感じ取るだろう。それは、中国市場が生き生きと伝えている誠意と支援の力であり、中国が放ち続ける新たな「ボーナス」なのだ。

第二に、中国進出の日系企業の合法的権益を保護することは、中国の「サプライチェーン強靭化」政策の積極性の表れである。

中国進出の日系企業の数の多さと規模の大きさ、中国での大きな成果と実績、中日経済貿易提携の両国経済への貢献は、具体的な数字でこれ以上説明したり強調したりする必要はないだろう。

中日関係の「安定的基礎」として、双方の新たなニーズと複雑な外部環境の影響が衝突するもとで、この「礎石」が中日関係の真の安定した長期的発展を助けることができるかどうかが注目されている。

中国は相手方との緊密な経済関係を常に重視し、誠実に対応しており、在中国日系企業の権益を保護し、業務支援を提供することにおいて、常に実践的な行動で証明してきた。

「デカップリング」という雑音や騒音は中国の一貫した開放的姿勢を妨げることはできず、中国がイニシアティブをとる「サプライチェーン強化」は、中日両国の経済関係をより深く発展させるのに役立つのである。

第三に、良好な貿易経済交流は、中日関係にさらなる優しさとエネルギーを注入することができる。

現在、さまざまな要因に邪魔され、影響を受けながら、日本は米国に追随し中国を牽制する動きを続けており、その傾向はますます強まっている。

呉江浩中国大使が先日の日本国際貿易促進協会での講演で強調したように、中国は日本を扇動者どころかリスクとして捉えることもなく、日本も中日経済貿易協力が公正で開放的かつ均衡あるものとなるよう、米国が設計している中日両国ともに負ける局面に陥らないように留意し維持していくべきである。

中国に進出している日本企業は地元に基盤を持ち、両国の協力のための強固な基礎を有しており、中国側とより積極的で有益な相互作用を築くことができる。

真に「双方向に向かう」ことで、客観的な市場イメージを伝えるだけでなく、双方に友好的なシグナルを発信し、さらに多くの日本企業が中国での提携協力を発展させるため、温もりのある、強力な環境を構築し、経済レベルでも中日関係が前向きな方向へ戻るよう貢献できるのである。

中国の経済発展は、それを望んでいるすべての国々に機会を創出し、中国市場の高品質化は、誠意を持つすべての外国企業により良い支援を提供する。中日の経済貿易協力は、世界における二国間経済貿易協力の手本の一つである。

中国が対外的な開放を拡大し、ビジネス支援を強化しているという好機のもと、他の国にとってはより良い手本となり、「互いに利益となる」によって「共に利益を得る」状況を実現するために、より多くの経験を提供するべきである。この点について、日本はもっと包括的に認識する必要があろう。