メーデー連休に金と時間はどこで使われたか


貴州市安順竜宮の観光客

メーデー連休の最終日にあたる5月5日、阿里巴巴(アリババ)は「アリババ2020年メーデー連休消費外出トレンド報告」を発表した。人々が外へ出るのに慎重になり、自宅にこもって消費した今年の連休の報告では、「家」がキーワードになった。

「家にこもる」ことは消費が停滞することを意味しない。5月1日から3日までの淘宝(タオバオ)、天猫(Tmall)のデータをみると、人々は家の中で素晴らしい生活を送ることにより関心を寄せるようになり、生活家電の売上高は前年同期比196%増加し、調理器具が同89%増加し、内装の主要材料は同101%増加、照明器具は同53%増加した。天猫国際(Tmallグローバル)の輸入商品売上高は同41%増加し、このうちデジタル家電の増加率は381%に達し、化粧品は同42.5%増加した。中でも日本、韓国、米国、オーストラリア、タイなど従来の人気旅行先からの輸入商品が最も人気を集めた。

「充電」を選んだ人も少なくない。同報告によれば、天猫図書の連休最初の3日間の売上高は同24%増加し、経済関係の書籍は45%と大きく増加した。テレワークとオンライン学習のトレンドを受けて淘宝天猫の携帯電話売り上げは同70%増加し、ノートパソコンの売り上げは2倍に、タブレットコンピューターは3.5倍に増えた。

連休の最初の3日間に、銀太百貨デパートのグループ全体の来店者数は清明節(先祖を祭る中国の伝統的な祭日、2020年は4月4日)の1.5倍に達し、売上高は前年同期に迫った。

自宅で「おいしいものを食べる」のも人気だった。データによると、2019年の5月1―3日に比べて、全国のオフラインスーパーの盒馬鮮生の売上高は40%近く増加した。中でもザリガニに一番人気があり、生きたままのザリガニの売上高は全体で前年同期比60%近く増加した。ザリガニのほか、杭州地域の消費者はタイ産ドリアン、海南産「妃子笑」ライチ、生きているシャコ、ロブスター、ズワイガニなども好んで購入した。

今回の連休には、外出で近場旅行を選ぶ人が多かった。旅行プラットフォーム「飛猪」(フリギー)のデータをみると、全国の観光客がたくさん出発する都市とたくさん訪れる都市とは重なり合うことが多く、上海、杭州、成都はたくさんの人が出発するとともにたくさんの人が訪れる場所になった。

連休期間中、全国のほとんどの観光スポットが予約制で観光客を受け入れると同時に、観光客の人数制限や分散などの措置を取り、観光客が殺到しないように手を打った。データによると、4月30日午後から夜にかけて高速道路の通行量はピークに達し、その後、5月1日の高速道路の渋滞距離は前年同期比11.6%縮まり、渋滞のピークは午前10―12時に訪れた。2日から4日にかけては全体として落ち着いた道路状況で、3日と4日の午後4―6時に小さな渋滞が起こる程度だった。

感染症が終息に向かう最初の連休中の外出では、人々の安全と衛生の意識が明らかに高まった。同報告によれば、連休の最初の3日間に、天猫プラットフォームのマスク販売量は同567%増加し、消毒用品は同126%増加し、売れ行きのよかった商品は除菌ウェットティッシュ、除菌ハンドソープ、水の不要な消毒液などだった。

すべてが加速的に回復しつつある。同報告によると、5月1―3日だけで100を超えるブランドが天猫に新たに出店した。菜鳥網絡のデータでは、この3日間に全国の手切り族(ネット通販で過剰な衝動買いをしてしまう人々)が生み出した物流受注量は同45%増加した。支付宝(アリペイ)のデータでは、連休期間に全国のナイトタイムエコノミーの回復率は90%に達し、連休の最初の3日間の売上高は清明節連休に比べて30%増加した。また夜間に出かけて消費した多くのユーザーが、政府の発行した消費券を使用した。