新エネ車が掘り当てた「彼女経済」の金鉱
ニーズはどれほど続くのか

新エネルギー自動車が発展し、女性の消費ニーズが拡大し続けるのにともない、自動車消費における女性の消費意欲と消費能力の高まりを背景とした「彼女経済」が自動車市場の新たな成長源になっている。現在、女性消費者向けの新エネ車がますます多く道路を走るようになり、「欧拉好猫(ORA Good Cat)」、「零跑T03」、「奇瑞EQ1」などさまざまなブランドがある。

男性消費者中心から

女性消費者重視へ

長城汽車は女性ユーザー向けに子ブランド「欧拉汽車」を打ち出し、上海蔚来汽車は「女王様の助手席」と銘打ち女性ユーザー向けの広々した車内空間を提供する。また、女性向けのカラーリングや女性オーナーを対象とした交流共有プラットフォームを打ち出す自動車ブランドもある。

かつて男性消費者が中心だった自動車産業は、今や女性消費者のニーズをますます重視するようになり、「女性ユーザー」、「女性向けブランド」、「女性専用」といったキーワードの出現頻度が高まり続け、製品のデザインとマーケティングは女性を重視するようになった。

新時代の女性は個性重視の傾向がより明確で、女性をターゲットにした新エネ車はどうしたら彼女たちの「歓心」を買うことができるだろうか。今は「顔面偏差値=正義」がトレンドで、見た目で車を選ぶ女性消費者は少なくない。

パステル調のカラーリング、レトロな内装、丸みを帯びたコンパクトなボディ、テントウムシのようなデザイン……欧拉ブランドの「Ballet Cat」は発売後すぐに爆発的な人気になった。

 

差別化によって

「彼女経済」市場を獲得

新エネ車メーカーは女性消費者の心をつかむため、女性向けの装備を搭載してドライブ体験を向上させようとしている。

前出の「女王様の助手席」をはじめ、吉利汽車のサクラピンク色の車体フィルム、小鵬汽車の調光ライト付き化粧直し用ミラーなどがある……こうした一連の装備は女性消費者の実際のニーズに応えるものであり、自動車メーカーと女性消費者の距離を縮め、女性からの高評価につながった。

分析によれば、多くの新車が女性ユーザーをターゲットにするようになるにつれ、「彼女経済」の下、いかに差別化によって、市場を獲得し続けるかは、自動車メーカーが次に考えなければならない課題だ。