海南省の観光業が先頭を切って回復へ

「新型コロナウイルス感染症回復者が海南省三亜市に殺到」が最近、中国で大きな話題となっている。旅行プラットフォームでは、三亜市が人気の旅行先になっている。

民泊施設は春節期間中

予約がいっぱいに

三亜市のあるホテルのカスタマーサービスのスタッフは、ここ数日、「満室」の状態になっていることを明らかにした。また、同市のある民泊施設のオーナーは、「春節(2023年1月22日)期間中はすでに予約でいっぱいになった」としている。

新型コロナウイルス対策の最適化と調整が続く中、海南省の観光業が先頭を切って回復の兆しを見せている。

ある旅行プラットフォームの統計によると、12月7日から12月18日までの期間、中国国内から三亜市に向かう飛行機チケットの予約数が前年同月比約2倍に、前月同期比(11月7日から11月18日)の8割以上増になっている。

北京では三亜旅行が特に人気になっており、今月12日から18日までの1週間、同プラットフォームでは北京から三亜に向かう飛行機チケットの予約数が前月同期比46%増となり、その価格も同比14%高くなった。

また、ここ1週間、北京から三亜に向かう旅行客のホテルの予約数も前年同期比で30%増となっている。統計によると、元旦に合わせて3連休となる12月31日から1月2日まで、最も人気となっているのが中国国内路線が北京と三亜を結ぶ路線だ。

三亜鳳凰国際空港が発表した情報によると、12月13日の発着数は310回となり、15日の利用者数は延べ3万6000人以上となり、いずれも8月以来で最高を記録した。業界関係者は、旅客数はすでに例年のショルダーシーズンの水準にまで回復していると見ている。

三亜市で17年にわたり観光業に従事している陳さんは、「私自身や連絡を取った三亜市の同業者が確認したところでは、三亜市の旅行商品の予約数が12月7日から激増し、その状態が1週間続いた後、1週間ほど減り、21日と22日からまた増加に転じた」と紹介している。

陳さんたちは、新型コロナウイルス対策が大幅に緩和されると同時に、旅行の準備をしたものの、感染者数が激増し、感染への心配から慎重になった旅客が一部いるとみている。しかし、21と22日には、第一波の感染者が回復し始め、旅行の準備をまた始めたようだ。

 

感染拡大のピークと

重ならないことを懸念

春節期間中について、陳さんは、「様子見になる人がかなり多くなるだろう。上向きになる可能性は高いが、三亜の新型コロナウイルス感染拡大のピークは他の大都市より遅くなる可能性があるため、春節期間中にピークを迎えたとすれば、旅行業は大きな影響を受けるだろう」との見方を示した。