2012年の中国共産党第18回全国代表大会開催以来、中国は数々の対策を講じて、疾病予防管理体系を整備し、すでに世界最大の疾病・健康危険要素モニタリングネットワークを構築し、各種ワクチンを通じて、感染症を過去最低の水準にまで抑制し、エイズ致死率や結核の発病率が目に見えて低下し、「B型肝炎大国」のレッテルをはがしてきた。
中国国家衛生健康委員会疾病予防管理局の雷正龍副局長によると、中国全土には現在、国家、省、市、県の四級の疾病予防管理センターが計3376センターあり、衛生技術スタッフは15万8000人に達している。
中華予防医学会の馮子健常務副会長は、「中国は2004年、全国感染症ネットワークダイレクト報告システムを構築し、同年に運営が始まった。同システムが安全、かつ安定して運営されて今年で18年になる。同システムは、中国全土の各種医療衛生機関16万8000機関をカバーし、ユーザーの数は35万ユーザーに達している。また、中国全土の法定感染症の迅速な報告率は99%以上に達し、診断から報告までにかかる時間は平均約4時間となっている。長年の同システムの効果的な運営により、感染症が報告されるまでにかかる時間が大幅に短縮された」と強調する。
そして、「新型コロナウイルス感染症拡大発生後、中国は医療機関の新型コロナ感染者の報告業務をさらに強化した。ネットワークダイレクト報告システムは、新型コロナウイルス感染症の積極的疫学調査や感染拡大状況の調査・判断、健康コードの応用などに、有力なデータによる下支えを提供している」と説明する。
中国国家衛生健康委員会疾病予防管理局の呉良有副局長によると、中央財政から現在、毎年40億元(約800億円)以上を支出して、住民に無料で免疫計画のワクチンを接種しており、予防できる感染症は15種類に達している。
同計画がカバーしているのは主に0—6歳の児童だ。中国の免疫計画の対象となっている児童のワクチン接種率は90%以上をキープし、多くのワクチンによる予防が可能な感染症が過去最低水準にまで抑制している。
中国疾病予防管理センターの統計によると、中国はワクチン接種を通して、国家免疫計画を実施し、感染症の発病を効果的に抑制している。
例えば、ポリオの経口ワクチン接種を通じて、1995年以降、ポリオウイルスの感染の連鎖をほぼ断ち切り、肢体の障害を抱えることがないように、数多くの子供を守ってきた。
また、新生児向けのB型肝炎ワクチン接種が普及し、1992年は9.7%だった5歳以下の児童のB型肝炎ウイルスキャリア率が2014年には0.3%にまで低下した。
そして、2012年には、新生児破傷風撲滅の目標を達成し、2014年には、世界保健機関(WHO)西太平洋地域のB型肝炎の目標を前倒しで達成した。
雷副局長によると、2012年から2021年までの10年間、中国の感染症予防・管理は目覚ましい効果を発揮し、27種類の甲・乙類の法定感染症の発病報告率が目に見えて低下した。
また、輸血を通じたエイズの感染の連鎖をほぼ断ち切り、母子感染、覚せい剤など薬物使用のための注射器による感染が過去最低水準にまで抑制された。エイズの検査発見率も大幅に向上し、抗ウイルス治療のカバー率や成功率は90%以上に達している。
結核の発病報告率も目に見えて低下し、治療の成功率は90%以上をキープしている。肺結核の発病報告率は、2015年の10万人当たり63.4人から、2019年の10万人当たり55.6人にまで低下した。
2017年以降、中国では、マラリアの国内感染症例が報告されておらず、数千年にわたり中国を悩ませてきたマラリアがついに撲滅された。2021年6月、WHOは中国を「マラリア清浄国」と正式に認定した。
慢性疾患は中国の国民の健康を脅かす主な病気となっている。
過去10年の慢性疾患の総合予防・管理推進を見ると、中国は国家級慢性疾患総合予防・管理モデルエリア488ヶ所を設置してきたほか、省級のモデルエリアも約1000カ所設置し、各地が慢性疾患予防・管理をより重視するようになっている。
疾病のモニタリングやデータによるサポートを見ると、住民の慢性疾患や、危険要素のモニタリング体系が継続的に整備され、慢性疾患の発病、罹患、死亡、危険要素の流行状況、変化の動向などを動的モニタリングしている。
統計によると、脳・心血管疾患、がん、慢性呼吸器疾患、糖尿病の4大重大慢性疾患が原因の中国の住民の早死率は、2015年の18.5%から、2021年の15.3%にまで、3ポイント以上低下した。
その減少率は17.3%に達しており、年間減少ペースは世界平均の約3倍となっている。
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