羽がきらめき 華やかさが輝く
「茶馬印象 中国民族舞踊×Peacock Wowファッションショー」が東京で開催

10月12日、「中国文化の日」が7年ぶりに開催され、公益財団法人日中友好会館と東京華舞舞踊学校の共催による特別公演「茶馬印象 中国民族舞踊×Peacock Wowファッションショー」が、日中友好会館の大ホールで盛大に行われました。

今回の公演では、民族舞踊と現代ファッションを融合させ、中国南西部の少数民族が持つ独自の芸術を紹介するもので、記念すべき文化イベントであるとともに、日中の文化交流にとって重要な舞台となりました。

公演のオープニングを飾ったのは、東京華舞舞踊学校の舞踏家・李俽芮氏によるチベット舞踊《次仁拉索》。しなやかな動きと力強いリズムで、高原に暮らす民族の雄大な心と祈りを表現しました。

続いて登場したのは名作《孔雀の舞》。特別ゲストとして、著名な舞踏芸術家・楊麗萍氏の姪で「孔雀の霊」の継承者である陳璇氏が、この舞踊のためにはるばる雲南省から来日してダンスを披露し、観客から大きな拍手が送られました。

舞踊家の王俐今氏によるタイ族のソロダンス《めいそのそと》では、優美で柔らかな舞が披露され、観客を静かで澄んだ世界へと誘いました。次くタイ族舞踊のペアダンス《水》では、二人のダンサーが交差しながら舞い、まるで小川の流れが交わるように、軽やかでダイナミックな動きが魅力的でした。ラストを飾ったソロダンス《タイ》では、タイ族の文化的な美しさと自然との調和を表現し、観客を幻想的な世界へと引き込みました。

そして、観客が待ち望んでいたPeacock Wowファッションショーがスタート。モデルたちはタイ族やミャオ族などの民族衣装を現代風にアレンジした最新コレクションを披露しました。このブランドは楊麗萍氏の妹であるデザイナーの楊麗燕氏が立ち上げました。孔雀からインスピレーションを得て、雲南省に暮らす26の少数民族の衣装の要素と現代ファッションを融合させたデザインが特徴です。観客に民族の魅力とファッションが融合した圧巻のステージを披露しました。

ショー終了後に楊麗燕氏が舞台に登場し、観客の拍手に応えて感謝の意を表し、「ファッションという言語を通じて、より多くの日本の皆さんに中国の民族文化を知ってもらいたい」と語りました。日中友好会館理事長の小川正史氏と中国代表理事の黄星原氏が楊麗燕氏に花束を贈呈し、「今後も芸術を架け橋として、民間交流の輪を広げていきましょう」と激励しました。

今回の公演は、日中友好会館美術館で同時開催されている「茶馬古道ろまん――中国雲南省無形文化遺産の世界」とも連携しています。この展示は日中友好会館と中国雲南省文化・観光庁の共催で、展示品は前後期合わせて約150点にも及びます。「Peacock Wow」の最新コレクションも展示会場で紹介されており、観客は舞台の鑑賞と展示の見学を同時に楽しむことができます。

雲南の舞のリズムと東京のまなざしが一つの舞台で交わるとき、それは地域や芸術の垣根を超えた、日中文明交流の新たな1ページが刻まれるのです。