7月23日、東京都文京区の鳩山会館にて、日本の元首相・鳩山由紀夫氏の立ち会いのもと、シンガポール発祥のバイオテクノロジー企業であるMirxes(ミレックサス)と日本のグローバル医薬健康企業であるナガワ薬品株式会社が、「1万人がんスクリーニングプロジェクト」の共同発足を発表し、アジアにおける新たながん予防モデルの構築に向けて、戦略的パートナーシップ締結に関する覚書に署名した。
また、元衆議院議員で、公益財団法人友愛の元理事でもあり、一般社団法人一帯一路促進協会の理事長を務める高邑勉氏も出席した。
本プロジェクトでは、ミレックサスの革新的なマイクロRNA検出技術と、ナガワ薬品の日本国内における製造力および市場展開力を活かし、日本全国で1万人を対象とした無料の胃がんスクリーニングを実施する。特に、高齢者やピロリ菌感染のリスクが高い人々を重点対象としている。
この取り組みにより、胃がんの早期発見に関する科学的理解や検査への参加意欲を高めるだけでなく、これまで検査が難しかった高齢者や慢性疾患を持つ人々にも、身体への負担が少ない非侵襲的な検査方法を提供できる。さらに、検査プロセスの最適化によって、病院や地域医療機関の負担軽減にもつながる。
本プロジェクトは、アジアにおけるがん早期スクリーニングが「技術・産業・公益」の連携によって、新たな発展段階に入ったことを象徴している。
ミレックサスは世界で唯一、分子レベルの胃がんスクリーニング用体外診断(IVD)製品について、規制当局から承認を受けた企業である。主力製品である胃がんリスクスクリーニング検査の「GASTROClear™(ガストロクリア)」は、すでにシンガポールで承認され、EUのCE認証も取得している。中国では9472人を対象とした臨床試験を完了し、現在は登録申請の段階にある。これは、分子レベルの胃がんスクリーニング製品として、世界で初めて正式に承認されたIVD(体外診断用医薬品)であり、日本国内でも東京大学や国立がん研究センターと連携した取り組みが始まっている。
一方、ナガワ薬品は、2019年6月に第一種、第二種医薬品の製造販売業の許可を取得している。最先端の医療技術の実用化に力を注ぎ、自社研究所を持ち、PCR検査や非侵襲性出生前診断(NIPT)、がんスクリーニング、臓器の老化度測定など、多様な診断製品ラインを構築している。研究・開発・製造・販売を一体化する強みを活かし、先進的な診断技術と医薬品を地域の医療機関へ広く届けることを通じて、「テクノロジーで医療格差をなくす」という企業理念を実践している。
発表会では、ミレックサスの共同創業者兼CEOの周砺寒氏は次のように述べた。
「日本は過去40年にわたり、国民全体を対象とした胃がんスクリーニングを実施し、早期発見・早期治療によって多くの命を救えることを世界に示してきました。今回、鳩山由紀夫元首相や多くの支援団体の協力を得て、私たちが共同で立ち上げた『1万人がんスクリーニングプロジェクト』を発表できたことを大変光栄に思います。本プロジェクトでは、当社の中核技術である「マイクロRNA」検査と、大規模な臨床試験を経て承認された胃がんリスクスクリーニング検査「ガストロクリア」を活用し、胃がん検査の受診率向上とスクリーニングの効率化に貢献していきます。がんの早期発見・早期診断は、科学的挑戦であると同時に社会的使命です。これは一人ひとりに健康への選択肢を与えるだけでなく、公衆衛生システムを強化し、医療コストの削減にもつながります。私たちは、非侵襲で先進的ながんスクリーニング技術の普及によって、発症率の高いがんの検査受診率を高め、がん診療のあり方そのものを変え、最終的により多くの命を救えると信じています」。
ミレックサスとナガワ薬品は、今回の公益プロジェクトの発起人として、日本の元首相・鳩山由紀夫氏を共同で招請した。鳩山氏は、「ミレックサスが独自に開発した『ガストロクリア』は、日本における予防医療のさらなる発展を後押しし、健康寿命の延伸や医療費の軽減にも貢献するでしょう」と述べた。さらに、「今回のナガワ薬品との連携は素晴らしい第一歩であり、新しい技術が人々の生活をよりよくすることを願っています。発表の場として鳩山会館が選ばれたことを光栄に思うとともに、私自身もこの公益活動を全力で応援していきたい」と語った。
ナガワ薬品常務取締役の大段正司氏は次のように述べた。「日本では70歳以上の高齢者のうち、半数以上がピロリ菌に感染しているとされていますが、この世代の方々の健診受診率は非常に低いのが現状です。費用面の負担や検査手続きの煩雑さが主なハードルとなっています。『ガストロクリア』は、検査時の身体的な負担を大幅に軽減することができるため、ナガワ薬品はこの技術の社会的普及に力を入れ、“未病の段階での予防”という理念をより広く実現していきたいと考えています」。
発表会終了後、ミレックサスとナガワ薬品は、日本の医療業界の専門家、ベンチャーキャピタル、そして日本、中国および海外のメディア関係者をホテル椿山荘東京に招き、ミレックサスの上場成功を祝うレセプションおよび戦略的提携発表会を開催した。
ミレックスジャパン代表の楊麗紅(ユン・リフン)博士は席上、「今後、ミレックサスとナガワ薬品は長期的かつ深い協力関係を築き、日本国内におけるミレックサスのがんリスクスクリーニング検査の展開を加速させていく」と表明した。
両社は今後、ミレックサス独自の「マイクロRNA」検出・分析技術を核に、胃がんリスクスクリーニング検査「ガストロクリア」と肺がんリスクスクリーニング検査「LUNGClear™(ラングクリア)」を中心とした高精度・拡張性・非侵襲性を兼ね備えたスクリーニング検査の体制を日本国内で構築する方針である。
ナガワ薬品は、検査プラットフォームの日本市場向けローカライズ対応、製造体制の整備、販売ネットワークの構築を担い、PCR検査薬やNIPT(無侵襲出生前診断)などで培った技術移転のノウハウと、「ジャパン・クオリティ」として信頼される製造水準により、ミレックサスの技術と製品の日本での早期展開を後押しする。
楊博士は、「ナガワ薬品との提携により、がんの早期検査ソリューションをより迅速かつ確実に日本に定着させ、『テクノロジー×日本品質』の融合を実現できます。これは日本だけでなく、世界のがん予防におけるモデルケースとなるでしょう」と語った。
注目すべきは、ミレックサスが2025年5月に香港証券取引所へ上場し、時価総額が10億ドルを突破した点である。同社は、香港メインボードに上場した初のシンガポール企業であり、また、東南アジアで初めて香港上場を果たしたバイオ医薬企業となった。
同社の主力製品「ガストロクリア」は、すでにシンガポールでの認可およびEUのCE認証を取得しており、中国においては9472人を対象とした実際の患者データを用いた臨床試験を実施し、現在は登録申請段階にある。
東京医科大学特任教授であり、国際的に高い評価を受ける医学者・落合孝広博士も、両社の円滑な連携とプロジェクト始動を祝福し、「最先端技術が人々の健康に貢献し、より多くの可能性を切り開くことに期待している」と述べた。
シンガポール駐日大使館の代表も、ミレックサスを高く評価し、「同社はシンガポールのイノベーションと起業精神を体現し、バイオテクノロジー分野をけん引する旗手となっています」と述べ、さらに、「今回の提携はシンガポールと日本の協力・交流のよきスタートを意味するものであり、今後さまざまな分野で両国の連携がさらに実りあるものとなることを願っています」と期待を寄せた。
ナガワ薬品の大段常務取締役もまた、「今後、シンガポールや中国をはじめとするさまざまな国との連携をさらに深め、新たな技術によって人々の暮らしをより良くし、健康を支える取り組みを広げていきたい」と語った。
ミレックサスとナガワ薬品の今回の提携は、最先端技術を暮らしの中で活かすだけでなく、国を超えた長期的な連携を通じて、アジア全体が「すべての人が健康に暮らせる社会」へと着実に歩みを進める力強い原動力となっている。(写真撮影:蔡暉、郁叢嘉)
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