中日交流の文脈は脈々と続き、安茶の香りは五大陸へと広がっています。7月15日、日本中国茶研究所が主催し、祁門安茶の最大規模の生産企業である祥源茶業有限責任公司が共催した「百年の芳香 祁門から未来へ 中国無形文化遺産祁門安茶製茶技法日本紹介イベント」が東京・日中友好会館で開催されました。中日両国の芸術・文化観光・メディア関係者が一堂に会し、立ちのぼるお茶の香りに包まれながら、祁門安茶が世界へ羽ばたく華やかな未来を語り合いました。
祥源茶業有限責任公司総経理の彭学権氏は、東南アジアの華僑から「神仙茶」「聖茶」と称される祁門安茶の概要と、同社が掲げる「多品種・小産地」という発展戦略に基づき、この無形文化遺産である祁門安茶の復興に尽力していることを紹介しました。
中国駐日本大使館文化部公使参事官の陳諍氏は、今回のイベントが「中日両国の茶文化交流の新たな出発点となる」と評価し、「熟成するほどに香り高くなる祁門安茶が、より多くの日本の茶席に届くことを願います」と述べました。
日中友好会館中国代表理事の黄星原氏は、祁門安茶を徽商の内に秘めた実直な精神を体現する「時の蔵に眠る山の魂」と表現し、それが世界の消費者に愛されている理由であると語りました。
日中友好協会常務理事の永田哲二氏は、「祁門安茶の香りが世界に広がり、伝説となることを期待しています」と話しました。
中国「多聊茶」の創始者であり、日本中国茶研究所所長の楊多傑氏は、100年前の安茶の「茶票」を披露しながら、「黒茶の逸品――祁門安茶」に秘められた文化的背景と品質基準について語りました。
岩波書店元編集部部長の馬場公彦氏は、祁門安茶が南洋の華僑たちに「聖茶」として崇められた歴史を紹介し、華僑の手によって日本社会にも伝えられたことに祝意を表しました。
中国無形文化遺産技術の伝承者であり、祥源茶業製品センター総経理の徐乾氏は、祁門安茶の独特な製茶工程や、半年にわたる複雑な製法、香りの特徴などを詳しく紹介しました。祥源の茶人たちは古来の製法を守り、初心を貫きながら、世界中の茶の友と広く縁を結んでいます。
楊多傑氏の弟子である古賀優奈氏は、日本の煎茶道を披露しながら祁門安茶の魅力を表現しました。「一年で茶、三年で薬、七年で宝」とされるこのお茶、なかでも12年ものの希少な陳茶が披露され、その香りと余韻が人々を魅了しました。
中国駐日本大使館文化部二等書記官の王薇氏、中国国際航空日韓地区支社長の馮力氏、弘道社長の川添智弘氏、志真投資社長の翁道遠氏、『人民日報海外版日本月刊』発行人の呉暁楽氏、日本東方出版社代表の原田繁氏らも出席しました。
元首相の鳩山由紀夫氏、国会議員の松下新平氏、日本黄檗宗総長の荒木将旭氏、黄檗文化促進会会長の林文清氏などから祝辞が寄せられました。
『人民日報海外版日本月刊』編集長の蒋豊氏と副編集長の張桐氏が司会進行を務めました。
日中友好会館では、祁門安茶日本初の体験展示が行われ、来場者は試飲会を通じて祁門安茶と間近にふれあう機会を得ました。思いがけない味との出会いを楽しみながら、心身がほぐれるようなひとときを味わい、祁門安茶の魅力は言葉では言い表せないほどでした。
日本東方出版社より、楊多傑氏が編集し発刊されたばかりの『多聊茶収蔵茶文献稀覯本叢書 明刊問奇閣本「茶経」』を来賓たちが手に取って、熱心に語り合っていました。
「心を鎮め 気を養い 長く福をもたらす」「茶の香りが健やかな暮らしを育む」――祁門安茶には「中国銘茶」「華僑の茶」「匠の茶」「健康茶」という特筆すべき4つの特徴があります。祥源茶業が心を込めて用意した贈り物は、イベントの最後を彩るハイライトとなりました。
中華文明の伝承と日中友好の絆が祝福の声として響くなか、祁門安茶はこれからも世界へと広がり、人々の心に深く根づいていくことでしょう。
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